保守的に思えるトヨタだが、じつはトヨタの歴史はチャレンジの歴史でもあった。時代の先を行き過ぎたクルマから、一体どうした? と首をかしげたくなるクルマまで、トヨタのチャレンジを改めて俯瞰してみる。第6回は、MR2の後継モデル「MR-S」だ。(ホリデーオート2018年12月号より)

MR2からMR-Sへ。オープンボディでライトウエイトスポーツに回帰。

1999年10月、MR2の後継モデルは車名を「MR-S」に変更して発表された。MR-Sとは、「Midship Runabout Sportsopencar(ミッドシップ・ランナバウト・スポーツオープンカー)の略だという。ちなみに海外では、MR2の名を踏襲していた。

画像: スタイリングはクーペボディのMR2とはまったく異なるものとなた。

スタイリングはクーペボディのMR2とはまったく異なるものとなた。

MR-Sは捲土重来を期し、コンセプトも再び初代と同じくライトウエイトスポーツへと回帰した。搭載エンジンも1.8L 自然吸気の1ZZ-FE型 DOHCにダウンサイズされた。ミッションは5速のMTとクラッチペダルレスのAMT(シーケンシャルMT)。

画像: ホワイトメーターも採用。ミッションは写真のMTとシーケンシャルMTが設定された。

ホワイトメーターも採用。ミッションは写真のMTとシーケンシャルMTが設定された。

ボディスタイルも、MR2のクーペボディからオープンボディへと変更された。専用設計のボディは、熟考された前後重量配分と徹底した軽量化がなされた。それゆえ、フロントにもリアにもトランクはなく、シートの後ろにわずかなラゲッジスペースがあるだけだった。

だが、そのおかげでハンドリングは誰にでもオープンエアモータリングの爽快感を楽しめることを狙ったものとなった。

画像: リアウインドーはガラス製。ワンタッチでオープンにできるシステムは、マツダのロードスターにも影響を与えた。

リアウインドーはガラス製。ワンタッチでオープンにできるシステムは、マツダのロードスターにも影響を与えた。

しかし、世界的なスポーツカー市場縮小の影響は深刻で販売台数は伸び悩んだ。前述のように国産車初のシーケンシャルMT搭載車の設定なども試みられ、2002年のマイナーチェンジではトランスミッションを6速に変更するなどの方策が試みられたが、2007年9月に販売を終了。これをもって、トヨタからはスポーツカーのラインアップはいったん消滅してしまったのだった。(文:ホリデーオート編集部)

画像: マツダのロードスターが今もなお存続していることを考えると、早すぎた撤退が惜しまれる…。

マツダのロードスターが今もなお存続していることを考えると、早すぎた撤退が惜しまれる…。

MR-S Sエディション 主要諸元

●全長×全幅×全高:3885×1695×1235㎜
●ホイールベース:2450㎜
●重量:970kg
●エンジン型式・種類:1ZZ-FE・直4DOHC
●排気量:1794cc
●最高出力:140ps/6400rpm
●最大トルク:17.4kgm/4400rpm
●10・15モード燃費:14.2km/ℓ
●燃料・タンク容量:レギュラー・48ℓ
●トランスミッション:5速MT
●タイヤサイズ:前185/55R15・後205/50R15
●価格(当時):198万円

画像: トヨタのやり過ぎた傑作車たちは、ホリデーオート2018年12月号にも掲載されています。

トヨタのやり過ぎた傑作車たちは、ホリデーオート2018年12月号にも掲載されています。

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