6代目カローラ/スプリンターの発表/発売と同時にフルモデルチェンジを果たしたAE92型カローラレビン(スプリンタートレノ)。いまの中古車市場では先代AE86の人気が圧倒的に高いが、当時はバブル景気絶頂のなか、「デートカー」として大ヒットモデルとなった。

AE92型カローラレビンってどんなクルマ?

カローラレビン(スプリンタートレノ)は、2代目カローラにセリカ用2T-Gエンジンを搭載した高性能クーペとして1972年に登場。それからカローラクーペの高性能モデルとして位置づけられていたが、1983年に発売された4代目AE86型から、搭載エンジンに関係なくすべてのカローラクーペの車名が「カローラレビン」となった。

いまから37年前の今日5月15日に、6代目カローラセダンや2代目カローラFX(3ドアハッチバック)とともに発表/発売になったAE91/92型は、カローラレビンとしては5代目のモデルとなる。

搭載エンジンは4種類。1.5リッターキャブ仕様の5A-F型、1.5リッターEFIの5A-FE型を搭載するモデルは「AE91」というモデル型式で呼ばれ、120ps/14.5kgm(登場時)のスペックを誇る1.6リッター直4の4A-GE型、および145ps/19.0kgm(登場時)を発生する1.6リッター直4スーパーチャージャーの4A-GZE型を搭載するモデルは「AE92」と呼ばれる。当時のカタログでは、1.5リッターモデルを「ハイメカツインカム」、1.6リッターモデルを「スポーティツインカム」と呼んでいた。

先代となるAE86型カローラレビンがFR(後輪駆動)だったのに対し、このモデルからFF(前輪駆動)化されている。また、先代モデルに存在していた3ドアを廃止して2ドアのノッチバッククーペのみとされたのも大きな変更点だ。姉妹車のスプリンタートレノがヘッドライトにリトラクタブル式を採用、こちらのカローラレビンが固定式、というデザインの違いは、先代AE86と同じ手法を用いている。

現在、先代のAE86があまりにも伝説化されているため、当時AE92がFF化されたことでスポーティさが失われ、販売に悪影響が出たのではないかと勘ぐってしまいがちだが、じつはこのAE92レビンは、結果として歴代カローラレビンのなかでもっとも販売台数が多かった。

発売された1987年は、バブル景気の絶頂期。ワイド&ローのエレガントなスタイルは、当時人気のあった2代目ソアラを彷彿とさせるもので、「ベビーソアラ」などと呼ばれて大ヒット。同年発売された3代目ホンダ・プレリュードや、翌1988年発売のS13型日産・シルビアなどとともに「デートカー」として若者の心を捉えた。

1991年6月には6代目カローラレビン(スプリンタートレノ)となるAE100/101型にフルモデルチェンジ。1995年に7代目AE111と進化したが、バブル崩壊による景気後退やクーペモデルの販売不振などにより、2000年に姉妹車トレノを含むスプリンターシリーズとともに販売が終了された。

車両価格(当時。東京)

1500L 114万5000円 
1500Zi 139万4000円 
1600GT 141万2000円 
1600GTアペックス 167万1000円 
1600GT-Z 183万3000円

1987年(昭和62年)には何があった?

ニュース

●中嶋悟が日本人初のF1ドライバーとしてデビュー(ロータス・ホンダ)
●国鉄分割民営化。JRグループ7社発足
●東北自動車道全線開通

ヒット曲

●雪國 吉幾三
●STAR LIGHT 光GENJI
●君だけに 少年隊

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