完全自動トップのモデルでは最短の7秒未満で開閉
ヴァンテージは、アストンマーティンとしてはエントリーモデルにあたるスポーツクーペだ。現行型は2017年に発表(発売は2018年)された2シーターで、エンジンはメルセデスAMGから供給されたものをベースにした4.0LのV8ツインターボを搭載している。
今回お披露目されたロードスターは、正式発表は3月のジュネーブ モーターショーなのだが、日本のアストンマーティン ファンのために先駆けて公開されたもの。イギリスのオープンカーらしく、ファブリック製のソフトトップを採用しているが、非常にコンパクトな電動開閉システムによりトップはZ型に折りたたまれる。しかもオープンは6.7秒、クローズは6.8秒で作動でき、車速が50km/h以下なら走行中でも開閉が可能だ。
搭載されるパワーユニットは、クーペと同じ510ps/685Nmを発生する4.0LのV8ツインターボにZF製の8速ATを組み合わせる。ロードスター専用に調整された3段階の走行モード(スポーツ/スポーツ+/トラック)も備え、クローズド状態なら0→100km/h加速は3.8秒、最高速度は306km/hに達する。車重は、同等仕様のクーペから60kgしか増加していない。
また、ロードスターの導入とともに、アストンマーティンを象徴する「ベーン」グリルをクーペ/ロードスターともオプションで装着できるようになった。ちなみに、従来のヴァンテージ クーペは「ハンター」グリルを装着している。さらに、クーペには7速MT搭載車も設定された。
車両価格(税込)は、ヴァンテージ ロードスターが2159万9000円。ヴァンテージ クーペは7速MTが1913万円、8速ATが2056万9000円。
2019年、アストンマーティン ジャパンは日本市場でほぼ前年並みの314台を販売。2020年は、待望のSUV「DBX」の導入は第4四半期からだが、4月に公開される「007」の新作映画の効果でDBSの人気上昇も期待でき、前年以上の販売台数を目指したいと、マネージングダイレクターの寺嶋氏は語った。
このアストンマーティン ヴァンテージ ロードスターは、2月22日まで東京ミッドタウン キャノピー・スクエアに展示され、以降は4月中旬まで全国のアストンマーティン ディーラーで展示される。
アストンマーティン ヴァンテージ ロードスター 主要諸元
●全長×全幅×全高=4465×1942×1273mm
●ホイールベース=2704mm
●車両重量=1628kg
●エンジン=V8 DOHC ツインターボ
●排気量=3982cc
●最高出力=510ps/6000rpm
●最大トルク=685Nm/2000−5000rpm
●駆動方式=FR
●トランスミッション=8速AT
●タイヤ=前255/40R20、後295/35R20
●0→100km/h加速=3.8秒
●最高速=306km/h
●税込み価格=2159万9000円