NB・NCロードスターに続き、NDロードスターにもNR-Aを投入
2014年9月、4代目ロードスターとなる現行モデルが日本、米国、スペインで行われたファン参加型イベントで世界初公開された。それから遅れること8カ月の2015年5月、ついにNDロードスターの国内販売が開始された。同年、3月20日に先行予約を開始したこともあり、6月21日時点での受注台数は5042台と好調なスタートを切った。それからさらに遅れること3カ月の9月24日、NDロードスターでは初の追加モデル、モータースポーツベース車「NR-A」が登場した。
1989年、ピュアライトウエイトスポーツカーとして誕生したユーノスロードスターとモータースポーツのかかわりは深く、全国各地で行われていたジムカーナ選手権には数多くのロードスターが参加していた。そうなると必然的にスポーツ走行に適した足回りを備えたスポーツグレードを投入したが、モータースポー参戦に特化したモデルは設定されなかった。
マツダがロードスターのモータースポーツベース車「NR-A」を初めて市場投入したのは、2001年12月の2代目ロードスターからだ。1600ccエンジンに5速MTを組み合わせ、大容量ラジエターやトルセンLSD、大径ブレーキローターなど数多くの専用装備を搭載し、204万8000円で発売した。
当時、NBロードスターのパーティーレースが大盛況だったこともあり、2006年4月、3代目NCロードスターにも「NR-A(230万円5速MT)」が追加された。ビルシュタイン製ダンパーをはじめ、トルセンLSD、フロントサスタワーバーなどを標準装備した。NCのエンジンは、先代モデルの1.6L(125ps)から2L(170ps)になったことで大幅に戦闘力が高まった。これにより、クローズドコース走行を目的としない、ピュアなスポーツカー好きがNR-Aを選択する傾向も増加した。
「走る歓び」を極限まで追求した「ピュアなロードスター」それがNR-A
NDロードスターのNR-A(発売当時:264万6000円、2020年5月現在:275万5500円)は、2015年10月に追加された。車高調整機能付サスペンション+ビルシュタイン製ダンパー、フロントサスタワーバー、大径ブレーキローター、トルセンスーパーLSDなどを備え、さらにNR-Aながら、ステアリングにオーディオリモートコントロールスイッチを採用したことで、マルチインフォメーションディスプレイの操作が可能となった。
インテリアにはサテンクロームメッキ加飾を施し、質感も向上させるなど、「シンプル装備のレースベース車」というイメージとは異なる、充実した装備が特徴だ。この他に、NR-A専用アクセサリーとして、フロントけん引フック、リアけん引フック、ロールバーセットなども用意されている。
「走る歓び」、これは初代ロードスターから現行モデルまで、歴代モデルが受け継いできた永遠のテーマだ。それはたとえ走る場所が公道からサーキットになったとしても、決して変わることはない。「走る歓び」を極限まで追求した「ピュアなロードスター」それがNR-Aなのだ。
NR-A車両価格
275万5500円(6速MT)
主要装備
車高調整機能付サスペンション+ビルシュタイン製ダンパー
フロントサスタワーバー
大径ブレーキローター
トルクセンシング式スーパーLSD
オーディオリモートコントロールスイッチ
NR-A専用アクセサリー
フロントけん引フック(1万1000円)
リアけん引フック(1万1000円)
ロールバーセット(23万2903円:取付工賃込)
マツダ ロードスター(ND型)NR-A主要諸元
●全長×全幅×全高:3915×1735×1235mm
●ホイールベース:2310mm
●重量:1010kg
●エンジン型式・種類:BP-ZE・直4 DOHC
●排気量:1496cc
●最高出力:131ps/7000rpm
●最大トルク:15.3kgm/4800rpm
●トランスミッション:6速MT
●タイヤサイズ:195/50R16