日本仕様は2LディーゼルのGLA 200dのみでスタート
GLAは、Aクラスとプラットフォームを共有するコンパクトクラスのSUVだ。初代にあたる従来型は2013年に発表され、日本では2014年から発売開始。今回、初のフルモデルチェンジを受けて2代目となる。
新型GLAは、現行型のAクラスから採用されているMFAプラットフォームを採用している。外寸は、全長4415×全幅1835×全高1620mm、ホイールベースは2730mmで、従来型のGLAより15mm短く、30mm幅広く、105mm高い。ホイールベースも30mm延長されている。
スタイリングでは、前後のオーバーハングが短く、全体にパワフルな印象だが、クーペのようなスタイリッシュな、曲線を用いたデザインが特徴だ。クローム仕上げで力強いデザインのアンダーガードと2本のパワードームを備えたボンネット、メルセデス・ベンツのSUVに共通するデザインのルーバーを装備したグリル、クーペのように上下方向に薄いヘッドランプなどがフロントでは特徴的だ。
サイドビューでは、前後のフェンダーからリアコンビランプへと回りこむ、面の張りが強調されたショルダー部と、クーペのようにリアになだらかに下降するルーフライン、そしてその二つに囲まれたスリムなサイドウインドーが、スタイリッシュなSUVをかたちづくっている。前後のプロテクターもSUVらしさを表現している。
インテリアの基本的なデザインはAクラスなどと共通で、インストゥルメントクラスター上方のカウルを廃止して、10.25インチのワイドスクリーンディスプレイを2枚配することで開放感とワイドさを強調している。またダッシュボードの中央部と助手席前部の一部が切り取られているように凹んでいるデザインとして、室内空間の広さを強調している。
前席の着座位置は従来型より97mmも高くなり、これはAクラスより140mm、Bクラスより52mm高い。このため全方位の視認性が向上し、運転しやすく、また乗り降りもしやすくなっている。後席のレッグスペースは標準状態で従来型より116mm広く、また60:40分割で140mmスライド可能だ。バックレストは7段階の角度調節が可能で、40:20:40の3分割可倒式を採用している。テールゲートは、足をリアバンパー下部に差し入れるか、リモコンやテールゲートのボタンで自動開閉できる。
今回発表された日本仕様のGLAは、2.0Lの直4ターボディーゼルを搭載した「GLA 200d 4MATIC」のみとなっている。最高出力150ps、最大トルク320Nmを発生するクリーンディーゼルで、新開発の8速DCTを組み合わせる。駆動方式は4WDの4MATICで、ダイナミックセレクトのスイッチを操作することで、前後トルク配分を変化できる。ECO/コンフォートでは前80:後20、スポーツでは70:30、オフロードでは50:50となり四輪駆動クラッチがセンターデフロックの働きもする。
GLAは最低地上高が約200mmあるので、悪路走破性だけでなく街中のちょっとした段差などにも気を遣わず運転することができる。
安全運転支援技術では、Sクラスと同等のシステムを採用している。自動緊急ブレーキによる被害軽減機能、車線維持機能、斜め後ろの死角の車両との衝突回避を支援する機能をはじめ、ステアリングアシストやアクティブレーンチェンジングアシスト、アクティブエマージェンシーストップアシストなども採用している。
また、最新のメルセデス・ベンツ車には次々と搭載されている対話型インフォテインメントシステムの「MBUX(メルセデス・ベンツ ユーザー エクスペリエンス)」も搭載。スマホのコネクティビティ関連機能も拡張され、携帯電話のワイヤレスチャージング機能も前席に標準装備している。テレマティクスサービスの「メルセデス ミー コネクト」も設定されている。
車両価格(税込)は、502万円。ハンドル位置は右のみ。AMGラインなどのオプションは豊富に設定されている。この新型GLAと、同時に発表された新たな仲間のGLBを加えて、メルセデス・ベンツはSUVのラインアップを拡充させて国内外のライバルたちを迎え撃つ。
メルセデス・ベンツ GLA200d 4MATIC 主要諸元
●全長×全幅×全高:4415×1835×1620mm
●ホイールベース:2730mm
●重量:1350kg
●パワートレーン種類:直4 DOHCディーゼルターボ
●排気量:1949cc
●最高出力:110kW<150ps>/3400-4400rpm
●エンジン最大トルク:320Nm<32.6kgm>/1400-3200rpm
●駆動方式:フロント横置き4WD
●WLTCモード燃費:16.5km/L
●タイヤサイズ:235/55R18
●税込み車両価格:502万円