2020年7月7日、アウディAGは新たな電動SUVとしてQ4 スポーツバック eトロン コンセプト(Audi Q4 Sportback e-tron concept)を発表した。

クワトロだけでなく、後輪駆動もラインアップ

アウディは現在、A6やA7スポーツバックなどにMHEV(マイルドハイブリッド)グレードを、またQ7やA8などにPHEV(プラグインハイブリッド)を投入するなど、電動化戦略を加速している。

さらにEV(電気自動車)の「eトロン」はすでに欧州で販売され、Q4 eトロン コンセプトも2020年内の発売を予告している。電動化モデルを2025年までに20以上発売させ、その上で販売台数の約40%にすることを目標としてアウディは電動化攻勢を強めているのだ。

そして2020年7月7日、新たな電動SUV「Q4 スポーツバック eトロン コンセプト」を欧州で発表した。2021年から生産が開始されるという。

モデル名のよく似ているQ4 eトロンとの違いを簡単に言ってしまえばボディ形状だ。名称に「スポーツバック」とあるとおり、クーペのようなスタイリッシュさを持つクロスオーバーSUVということになる。日本でも発売されたばかりの「Q3」と「Q3スポーツバック」の関係性と似ている。

画像: 右が今回発表されたクーペスタイルの「Q4 スポーツバック eトロン」。左はすでに公開されている「Q4 eトロン」だ。

右が今回発表されたクーペスタイルの「Q4 スポーツバック eトロン」。左はすでに公開されている「Q4 eトロン」だ。

Q4 スポーツバック eトロンのボディサイズは全長約4.6m/全幅約1.9m/全高約1.6mとし、2.77mのホイールベースの中のフロア下に82kWhの大容量バッテリーを搭載する。システム最高出力225kW(約306ps)を発生する前後ふたつのモーターにより4輪を駆動するクワトロシステムを採用、これにより450km以上の航続距離(欧州計測値・WLTPサイクル)を実現する。

4WDであっても効率上の理由から、通常走行時の駆動力はリアタイヤに多く配分される。フロントタイヤに駆動力が伝達されるのは、ドライバーがアクセルペダルを強く踏み込んだような時、また滑りやすい路面でスリップを発生する前、アンダーステア/オーバーステアとなる前など予測的に行われるという。

ただ、用意されるグレードは4WDだけでなく1モーターの後輪駆動もラインアップするようだ。こちらの航続可能距離はさらに伸び、500kmを超える(同・欧州計測値)という。いずれの仕様も0→100km/h加速は6.3秒と、電動SUVとしては俊足を誇る。

画像: アウディ Q4 スポーツバック eトロンは、前後のブリスターフェンダーやルーフ、リアスポイラーなど、スポーツ性を印象づけるデザインがいくつも施されている。

アウディ Q4 スポーツバック eトロンは、前後のブリスターフェンダーやルーフ、リアスポイラーなど、スポーツ性を印象づけるデザインがいくつも施されている。

デザイン的特徴はなんと言っても、ドライバー頭上付近からルーフラインを低めて大きく傾斜させたDピラーへとつながる流麗さだろう。リアガラス後端に設けられたスポイラーもスポーツ性を強調するアクセントとなっている。

スポーツ性という点で、1980年代に高性能スポーツ4WDの先駆けとなったモデル「アウディ クワトロ」に施された直線的なブリスタフェンダーデザインも盛り込まれている。ラジエーターを持たない電気自動車らしくフロントマスクの八角形シングルフレームグリルは閉じた構造も特徴だ。これはアウディ初の電気自動車「eトロン」と「Q4 eトロン コンセプト」も同様となる。

ちなみに、電動化ラインアップはeトロン/e-tronスポーツバックといったSUVのほかにも、ツーリングワゴンの「アバント」やハッチバックの「スポーツバック」など、コンパクトからラグジュアリークラスまでさまざまなセグメントに導入してくという。これからアウディの電動化攻勢から目が離せそうもない。

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