1.5Lターボの「エディション1」がまず欧州で発売
2016年にワールドプレミアされ、翌2017年に日本でも発売されたアウディ Q2は同ブランドでもっともコンパクトなSUVである。しかも全高は兄貴分にあたるQ3より80mm低い1530mmと低いこともありスポーティで、デザインは従来からラインアップされているQ5やQ7などとは異なり、カジュアルな印象も与えられている。車両価格が299万円(当時)からと低めに設定されたことも人気を呼んだ要因となっている。
このQ2のマイナーチェンジがドイツ本国で発表された。この変更では外装のブラッシュアップとともに、運転する楽しさにつながるハンドリングの改良が施されているという。
フロントマスクのシングルフレームグリルは下方向へ伸ばされて若干大きくなり、またバンパーを幅広感を演出するデザインとすることで低重心でスポーティなイメージを強調。ヘッドライトユニットの形状こそ変わっていないものの、全グレードで光源をLEDに統一するとともにデザインをアウディの最新流儀に沿ったものに変更、10個の発光ダイオードがデイタイムランニングライトとして機能するという。リアにおいてもバンパーデザインを刷新、エアアウトレットを想起させるふたつの五角形が両サイドに配置されている。
パワーユニットはまず1.5L 直4ターボ(150ps/250Nm)が導入されるという。これまで日本市場には導入されていなかったエンジンだが欧州市場では35 TFSIに搭載されており、改良を施すことで高効率化、シリンダー休止システム(シリンダーオンデマンド・COD)機能の作動により低燃費化も実現するという。このほかにも4種類(ガソリン仕様2種類/ディーゼル仕様2種類)のエンジンラインアップが控えており、2020年内に欧州市場で追加される。
車両重量が1300kg台(SQ2除く)と軽量なこともありSUVながらスポーティな走り味を特徴としていたが、ここにさらに磨きがかけられるようだ。ステアリングギアレシオを、操舵角の増加とともにクイックな方向へ変化する「プログレッシブステアリング」を標準採用。ハンドルを操舵していないニュートラル付近では微調整を可能とし、車庫入れやワインディングなどではクイックで俊敏な動きを実現するという。
安全運転支援システムは、上位車種と同等の「アウディプレセンスフロントシステム」を搭載する。レーダーによって車両前方を監視して事故の回避や被害軽減を目的とするもので、車線逸脱警報も標準装備している。オプション設定の「ドライブ」や「セーフティ」などのパッケージと組み合わせることでアップグレードすることもできるという。
欧州市場では、初期導入モデルとして19インチホイールや専用の外装パーツを装備した1.5Lターボモデルの「エディション1」が2020年9月から販売される。そして、日本市場へは2021年前半の導入を予定しているという。日本での車両価格やハイパフォーマンスモデルSQ2の存在などは未発表、続報に期待しよう。