2020年11月15日、 イスタンブール・パーク・サーキットで行われたF1第14戦トルコGPの決勝は、ホンダファンにとっては信じられない展開となった。フリー走行から絶好調で優勝を狙っていたレッドブル・ホンダは自滅のような形で後退、アルファタウリ・ホンダは渋滞から抜け出せないままフラストレーションの溜まる結果となってしまった。なぜこんなことになったのか、ドライバーのコメントをまじえて検証してみよう。

ピエール・ガスリー(アルファタウリ)

画像: ピエール・ガスリー(アルファタウリ・ホンダ) 。予選15位、予選19番グリッド、決勝13位。今回は後方のままレースを続けることになり、なにもできなかった。

ピエール・ガスリー(アルファタウリ・ホンダ) 。予選15位、予選19番グリッド、決勝13位。今回は後方のままレースを続けることになり、なにもできなかった。

「レースウイークを通じて僕らはあまりよくありませんでした。ウエットタイヤではパフォーマンスを発揮できず、かなり苦戦することは分かっていました。金曜日のドライコンディションではすべてがよかったのでやや困惑しましたが、ウエットやインターミディエイトになるととても遅くなってしまい、フリー走行や予選でもタイヤを適切に作動させられずに苦戦しました。さらに、今日はペナルティも受けました。次に同じコンディションとなった場合に備えて、なにが悪くて、もっとうまくやるには何が機能しなかったのかを理解する必要があります。すでにいくつか答えは見えていますが、僕らはもっといい仕事をすべきでしたし、とてもがっかりしています。この週末は終わったわけですから、この先のレースに目を向けていきます」

ダニール・クビアト(アルファタウリ)

画像: ダニール・クビアト(アルファタウリ・ホンダ) 。予選17位、予選16番グリッド、決勝12位。1ストップ戦略をとるも機能しなかった。

ダニール・クビアト(アルファタウリ・ホンダ) 。予選17位、予選16番グリッド、決勝12位。1ストップ戦略をとるも機能しなかった。

「語るべきことはあまりないレースになりました。自分のレースに徹して12位となりましたが、これ以上にできることはあまりありませんでした。僕らはポイントが獲得できず、レース中ずっと戦っていたのに成果が得られなかったことには、フラストレーションが溜まります。とても難しいレースでしたが、幸いにも一度のスピンのみであまりミスをしませんでした。ドライバーにとってはこうしたコンディションで無事に完走できて気分がいいものですし、集中力を養うためのいいトレーニングになりました。全体的に振り返ると、今週末ウエットでの僕らのペースはあまりよくなく、マシンを作動領域に入れるのに苦しんでいました。何がよくなかったのかを見極め、そこから学んでいきます」

画像: 各ドライバーのタイヤ戦略。ハミルトンの1ストップ戦略は見事だった。

各ドライバーのタイヤ戦略。ハミルトンの1ストップ戦略は見事だった。

タイヤを供給するピレリはトルコGPについて「日曜日の天候は一日中涼しく、路面温度と周囲温度は摂氏13度前後で、レース開始前は雨が降っていました。レース中、路面は乾きましたが、トラックが滑りやすく、レース終了時に雨が降るリスクが予想されたため、誰もスリックタイヤを使用しませんでした。当初から難しいレースになることはわかっていましたが、ハミルトンは信じられないほどトリッキーなグランプリを、ウェットタイヤ8周、インターミディエイトタイヤ50周のワンストップで走り切りました。ハミルトンはインターミディエイトを効果的にスリックタイヤに変え、それらから最大限の力を引き出しました。見事でした。ウエットタイヤからインターミディエイトタイヤに交換するポイントの判断は比較的簡単でしたが、次をどうするかは極めて複雑でした。ワンストップはレーシングポイントのセルジオ・ペレスとアルファタウリのダニール・クビアトだけでした」と分析している。

次戦第15戦バーレーンGPは11月27日から29日、サクヒールのバーレーン・インターナショナルサーキットで開催される。

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