1974年にデビュー以来、コンパクトFF車のベンチマークであり続けるフォルクスワーゲン ゴルフ。日本でも間もなく8代目となる新型が発表されるが、その前に初代から現行型までのゴルフを振り返ってみたい。今回は、初代ゴルフのさまざまなバリエーションを紹介しよう。

ちなみに「ゴルフ」という車名は、北アメリカからヨーロッパへと大西洋上を流れるメキシコ湾流(ドイツ語でGolfstrom)からとったもので、風をテーマにした同時期のシロッコやパサートと同系統のネーミングである。ただし球技のゴルフという解釈もメーカーは否定しておらず、ゴルフのあとに出たポロやダービーはそれと同系統のネーミングである。よく知られるとおり、ゴルフ1のシフトノブはゴルフボール型となっていた。

ドイツ国外の独自名称のゴルフとしては、メキシコのカリブ(Caribe)もあったが、ユニークなのが南アフリカのシティ(Citi)。ゴルフ1は南アフリカでも現地生産していたが、1983年にモデルチェンジしたゴルフ2がやや大型化したので、現地市場で必要とされるベーシックモデルとしてゴルフ1の生産も継続。その際、区別のために「シティ ゴルフ」という名称にした。シティは2009年まで生産が続き、ドイツ本国で1983年に生産を終えたときまでに、ゴルフ1の累計生産は678万50台とされているが、このシティまで含めると、総計では715万台以上に達していると思われる。(文:武田 隆)

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