「10年ひと昔」とはよく言うが、およそ10年前の国産車は環境や安全を重視する傾向が強まっていた。そんな時代のニューモデル試乗記を当時の記事と写真で紹介していこう。今回は「トヨタ プリウス」だ。

コンフォート性能では静粛性が高く、またリアシートの開放感や広さもちょうど良く、ユーティリティにも優れた5ドアハッチバックだ。インテリアも高い素材こそ使っていないがよくデザインされており、素材の感触も含めてスッキリした印象が未来を感じさせる。

新型プリウスは、性能的にはストロングハイブリッドというTHS II の利点を活かしつつ、デザインやインターフェースに新しさを出すことに成功している。つまり、プリウスの価値はさらに高められたというわけだ。

横浜周辺で行なわれた試乗会での燃費は、平均速度34km/hの比較的早いペースで、街中+高速という約32kmのコースでEVモードを頻繁に使うなどのエコドライブを試した結果、約29km/Lをマークした。おそらく燃費を気にしないでドライブしても、20km/Lを割ることはないのではないだろうか。

ハンドリングは215/45R17を履くツーリングセレクション系がベターだ。ステアリングがちょっと重めになるが、これも安心感があり、突き上げも若干強くなるがフロントシートではさほど気にならない。路面からのアタリがソフトなのは195/65R15を履くGやSの標準グレードだ。ハンドリングではツーリングセレクションに劣るもののとりわけ腰砕け感もなく、トータルのバランスでは勝っている。価格を考えると、Sをベースにしてオプションを装着すると良いかもしれない。

いずれにしても、新型プリウスは日本が誇る価値あるクルマであることには間違いはないだろう。

画像: 38km/Lという驚異の燃費と205万円という価格で注目を浴びたベースグレードのL。タイヤは185/65R15となる。

38km/Lという驚異の燃費と205万円という価格で注目を浴びたベースグレードのL。タイヤは185/65R15となる。

■プリウス Sツーリングセレクション 主要諸元

●全長×全幅×全高:4460×1745×1490mm
●ホイールベース:2700mm
●車両重量:1380kg
●エンジン種類:直4 DOHC+モーター
●排気量:1797cc
●エンジン最高出力:73kW<99ps>/5200rpm
●エンジン最大トルク:142Nm<14.5kgm>/4000rpm
●モーター最高出力:60kW<82ps>
●モーター最大トルク:207Nm<21.1kgm>
●システム総出力:100kW<136ps>
●トランスミッション:電気式無段変速機
●駆動方式:横置きFF
●10・15モード燃費:35.5km/L
●タイヤ:215/45R17
●当時の車両価格<税込み>:245万円

This article is a sponsored article by
''.