「10年ひと昔」とはよく言うが、およそ10年前の国産車は環境や安全を重視する傾向が強まっていた。そんな時代のニューモデル試乗記を当時の記事と写真で紹介していこう。今回は「スバル エクシーガ」だ。
スバル エクシーガ(2009年:大幅改良)
2008年のデビューからわずか1年、スバルのユニークなミニバン「エクシーガ」に大幅改良が施された。
今回の改良の目玉となるのが、トランスミッションにCVTを採用したことだろう。2LのNA(自然吸気)エンジン搭載グレードに、レガシィに先に採用された「リニアトロニックCVT」を搭載した。従来までのトルコン式ATからの変更により、10・15モード燃費はグレードによるが0.8〜1.0km/L向上している。
数字的にはわずかな差だが、これによりエコカー減税の適用率が拡大された。つまり、実質的な値引きを意味するわけで、販売促進の大きな力になることは間違いないだろう。
さて、今回2LのNAエンジンとリニアトロニックCVTとの組み合わせを体感するために試乗したのは、新たに追加された2.0i-L アイボリーセレクションというグレードだ。まず目をひくのは、室内の明るさだ。頭上のパノラミックガラスルーフからさんさんとアイボリーのインテリアに光が注ぐため、2列目、3列目のシートに座っても窮屈感がない。クルマ酔いしやすい子どもには、うれしい開放感となるに違いない。