「10年ひと昔」とはよく言うが、およそ10年前の国産車は環境や安全を重視する傾向が強まっていた。そんな時代のニューモデル試乗記を当時の記事と写真で紹介していこう。今回は「トヨタ SAI」だ。

また、電気系のノイズも明確に聞こえてくる。とくにブレーキング時に強く回生が効いている時のヒューンという音は少々耳障りだ。プリウス以下のクラスなら納得できるとしても「高級」と銘打っているからにはもう少し抑えて欲しい。これらはSAIに限らずレクサスのハイブリッドも抱えている問題で、THS II全体の課題だろう。

シャシの乗り味も、HS250hより軽快感が強調されたものだ。ハンドリングも、ある程度の速度域まではスッスッと素直に向きを変えていく感覚。速度を上げていくとアンダーステア感が高まってくるが、クルマのキャラクターを考えれば順当なところだろう。

乗り心地もドシッと重厚ではなく、軽やかでソフトライドだ。だが、路面からの入力がきつくなるとサスペンションのストロークが滑らかではなくなり、ボディにも余裕がない感覚はある。一般的な使用では問題ないとしても、ダイナミックな走りはあまり得意ではないと思っていたほうがいい。

とはいえ、燃費性能やハイブリッドならではの新鮮な感覚、室内の広さや十分な装備などを考えれば、SAIはほとんどのユーザーの期待に応えるだろう。今のところトヨタ以外にないフルハイブリッドという付加価値は、高級車に新しい息吹を吹き込むにもふさわしいものだ。

画像: 基本的なボディパネルはHS250hと共通の3ボックス セダンだが、フロントまわりとリアまわりのデザインはかなり異なる。

基本的なボディパネルはHS250hと共通の3ボックス セダンだが、フロントまわりとリアまわりのデザインはかなり異なる。

■トヨタ SAI 「G」主要諸元

●全長×全幅×全高:4605×1770×1495mm
●ホイールベース:2700mm
●車両重量:1590kg
●エンジン種類:直4 DOHC+モーター
●排気量:2362cc
●エンジン最高出力:110kW<150ps>/6000rpm
●エンジン最大トルク:187Nm<19.1kgm>/4400rpm
●モーター最高出力:105kW<143ps>
●モーター最大トルク:270Nm<27.5kgm>
●システム総出力:140kW<190ps>
●トランスミッション:電気式無段変速機
●駆動方式:横置きFF
●10・15モード燃費:23.0km/L
●タイヤ:215/45R18
●当時の車両価格<税込み>:380万円

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