よく耳にするのが、スキーなどで非降雪地から降雪地に行く場合、できるだけ燃料は現地で入れたほうがいいということ。もともとガソリンなどはしばらくすると劣化してくるので、満タンにして長く放置するよりも、できるだけ小まめに入れたほうがよかったりするのだが、燃料を現地で入れたほうがいいというのは本当だろうか。

ディーゼルエンジン同様、電気自動車も低温にご注意

それならば、地区や季節によって細かく作り分けせずに、すべて特3号にしてしまえばいいのにとも思うが、この点については、コストが大きく関係している。流動点を下げるため、つまり寒さに強くするために添加剤を配合したりしているので、価格が高くなってしまうのだ。また若干だが、ガソリンのオクタン価にあたるセタン価も下がってしまうという問題もある。

このため、細かく分けていて、環境に応じた軽油を使うように推奨されているわけだ。いずれにしても雪国やいつも使っているエリアよりも気温が大幅に低い場所に行く際は、出発時に移動分だけ給油して、あとは現地に着いてから入れたほうがいい。

寒さに関係して気になるのが、今話題の電気自動車だ。低温に弱いという点ではバッテリーも軽油同様。実際、寒いとどうなるのだろうか 電気自動車のユーザーに聞くと、始動は問題ないし、コネクターが防水になっているので充電でも不具合はないとのこと。気温が下がったら始動不能では使い物にならないし、日本よりも気温が下がる北米や欧州の寒いエリアでも販売されており、万全の対策がとられているので心配はない。

ただ、「極寒シーズンにはバッテリーの性能が低下する」というのは事実で、どれだけ落ちるかは使い方や走行距離などによるが、航続距離が半分以下になることもあるようだ。ヒーターを小まめに切って節約するという人もいたが、我慢するのもどうかと思われ、今後のEV普及においての課題にもなるだろう。(文:近藤暁史)

画像: 電気自動車は寒さで走行不能になることはないが、バッテリーの性能は低下する。

電気自動車は寒さで走行不能になることはないが、バッテリーの性能は低下する。

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