2007年12月のエクスプローラーのマイナーチェンジ、2008年2月のエスケープのマイナーチェンジを受けて、フォードジャパンは2008年3月に伊豆のオフロードコースで特別な試乗会を開催した。Motor Magazine誌ではここで、エクスプローラー スポーツトラックXLT、エクスプローラー V8エディバウアー、エスケープ リミテッドの3台に試乗。通常ではとても克服できないようなコースで、フォードのSUVはどんな走りを見せたのか。ここではその時の模様を振り返ってみよう。(以下の試乗記は、Motor Magazine 2008年10月号より)

不安定な気象状況で真価を発揮するSUV

現在、SUVは逆境にさらされている。ガソリン価格がかつてないほどに高騰しているなか、ガスガズラーというイメージが払拭しきれていないアメリカ車の、それもSUVがエココンシャスだとは到底思われないだろう。

しかし、SUVは災害に強いという一面も持っている。

地球環境が破壊されたことが原因とも言われているが、すでに日本でも亜熱帯のような天候が多い。ここ数年の不安定な気象状況や局地的に降るスコールのような集中豪雨をみると、未開の地だけではなく、開発し尽くされた都会でも自然の脅威を感じることがある。

こうした状況下では、SUVを持つことに大きなメリットがあるのではないだろうか。集中豪雨により冠水した道路を悠然と走るSUVの姿を見るとそう感じることがある。普通なら走ることができない場所でこそSUVの真価が発揮されるのだろう。

画像: エクスプローラーのボディ後半を荷台にした「スポーツトラック」。XLTほか、80台限定で4.6L V8モデルも設定。

エクスプローラーのボディ後半を荷台にした「スポーツトラック」。XLTほか、80台限定で4.6L V8モデルも設定。

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