2代目パジェロ で人気だった2トーンのボディカラーが復活
2006年、あの名馬「ディープインパクト」が引退した年に4代目パジェロがデビューした。全体的に、スタイルも価格もボリューム感のあった3代目を少しシェイプしたスマートなデザインだ。ボディカラーも2代目のV20・40系で人気だったツートーンカラーを復活させるなど、かつてのパジェロファンを意識した要素が盛り込まれた。さらにプレミアムモデルに加え、価格を抑えたベーシックモデルを導入するなど、様々な角度を見直したモデルチェンジだった。
ボディは、2ドア5人乗りショートボディのV80系と、5ドア7人乗りロングボディ90系を設定。パジェロの伝統として受け継がれてきた背面スペアタイヤは、センターマウント方式に変更するとともに搭載位置を少し下げ、後方視界確保やさらなる低重心化を実現した。
デビューから2年後に待望のディーゼルエンジンを追加
V80・90系のパワーユニットは、2種類のガソリンからスタート。2972cc V6エンジン「6G72型(最高出力178ps/最大トルク26.6kgm)」。そして3828cc V6 MIVECエンジン「6G75型(最高出力252ps/最大トルク34.5kgm)」、ショートボディにも3Lと3.8LのV6エンジンを設定した。
2008年に新長期規制に適合した3199cc 直4ディーゼルターボ「4M41型(最高出力170ps/最大トルク37.8kgm)」が追加された。さらに2010年の改良でクリーンディーゼルエンジンへと進化し、パワースペックはそれぞれ最高出力190ps/最大トルク45.0kgmへと出力アップした。
ボディのフレーム構造やサスペンション形式は、先代モデルのV60・70系を継承した。サスペンションはフロントダブルウイッシュボーン・コイルスプリング式、リアはマルチリンクダブルウイッシュボーンコイルスプリング式だ。ただし両サスペンションともバネレート、ショック減衰力、素材や配置の見直しなど、諸元表では先代と同じでもモデルチェンジに相応しいリセッティングが施されている。
また、オンロード走行時の安定性を確保する「ASC」と、オフロード走行で安定したトラクションを生む「ATC」を組み合わせた「ASTC」や、そのASTC搭載車にもリアデフロックを装着できること(同時使用は不可)、運転席でワンタッチ操作が可能なスーパーセレクト4WDⅡなど、4WD車としてのクオリティを高めるシステムも多数採用した。