「10年ひと昔」とはよく言うが、およそ10年前のクルマは環境や安全を重視する傾向が強まっていた。そんな時代のニューモデル試乗記を当時の記事と写真で紹介していこう。今回は、シトロエン C5ツアラーだ。

シトロエンらしい足まわりのしなやかさは健在

画像: 従来の2Lエンジンよりも最高出力は13ps、最大トルクは40Nmもアップし、6速ATは新世代のものに変更された。

従来の2Lエンジンよりも最高出力は13ps、最大トルクは40Nmもアップし、6速ATは新世代のものに変更された。

続いてワインディングロードを走ってみる。これも、予想していた以上によく走ってくれる。ターボのラグはなく、アクセルのレスポンスも自然だ。踏んだ分に比例したトルクを自在に引き出せるといっても過言ではないだろう。

さらに感心したのは、足まわりのしなやかさだ。試乗車が履いていたタイヤのサイズは245/45R18と、かなりのスポーツ志向。だが、荒れた路面でも突き上げはサスペンションできちんと吸収されている。それでいて、しっかりとした接地感がある。

峠道での試乗で唯一気になったのは、ロールの特性。足まわりはしなやかな分、ややロールが大きめだった。このクルマには任意でサスペンションの硬さを調整できる「ハイドラクティブIIIプラス」が備わっているので、ワインディングでは硬めの「スポーツ」を選択することをオススメする。高速走行中は「ノーマル」ですこぶる快適だが、山道ではけっこう揺さぶられる感じが大きい。これでは助手席や後席から文句が聞こえてくるかもしれない。

ちなみに燃費は、あくまで参考値だが車載燃費計の平均値は9〜10km/Lと、この車格としては良いほうに属するだろう。

この1.6Lモデルの投入と同時に、C5の2Lモデルはラインアップから姿を消す(3L V6モデルは残る)。それだけ、シトロエンとしては自信があるのだろう。実際、その自信はけっして過剰なものではなかったといっても間違いではないようだ。

画像: 走りだけでなく燃費も改善され、従来の2Lモデルより約12%改善されたとアナウンスされている。

走りだけでなく燃費も改善され、従来の2Lモデルより約12%改善されたとアナウンスされている。

■シトロエン C5ツアラー エクスルーシブ 主要諸元

●全長×全幅×全高:4845×1860×1490mm
●ホイールベース:2815mm
●車両重量:1680kg
●エンジン種類:直4 DOHCターボ
●排気量:1598cc
●最高出力:115kW<156ps>/6000rpm
●最大トルク:240Nm<24.5kgm>/1400-3500rpm
●トランスミッション:6速AT
●駆動方式:横置きFF
●10・15モード燃費:10.2km/L
●タイヤ:245/45R18
●当時の価格<税込み>:479万円

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