「10年ひと昔」とはよく言うが、およそ10年前のクルマは環境や安全を重視する傾向が強まっていた。そんな時代のニューモデル試乗記を当時の記事と写真で紹介していこう。今回は、クリーンディーゼルを搭載した三菱 パジェロを公道で試乗した。
三菱 パジェロ（2010年：4代目、一部改良）
ロングボディのスーパーエクシード（写真）とエクシードには、3ウエイ2トーンのボディカラーが新たに設定された。
クリーンディーゼルを搭載した三菱 パジェロには、以前にオフロードのクローズドコースで試乗したが、今回、ようやく公道上で試乗することができた。
クローズドコースで見たときとの違いは、ナンバープレートが付いたくらい。一部改良前のモデルとは外観はまったく変わっていないので、新型と言われてもピンとこない。だが、中身が大きく変わったことは、乗ってすぐに分かった。
一部改良されたパジェロに搭載されたポスト新長期規制適合のクリーンディーゼルエンジンは、環境性能だけでなく、従来型よりも最高出力や最大トルクといったパワースペックが大きく向上していることも見逃せないポイントだ。実際にドライブしてみると、誰でも即座に実感できるほど違う。
2000rpmで最大トルクを発生する点は従来型と同じだが、これまではちょっと曖昧だった1000rpm台後半でのレスポンスがまるで違う。さらに、最大トルク値は370Nmから441Nmへと大幅に上がっているので、グッと力強いトルク感が得られるようになった。もともと低速トルクでは有利なディーゼルの恩恵が、よりわかりやすい。
新しいパジェロは、ハイウエイクルージングも得意だ。ガソリン車よりもハイギアードな設定で、100km／h巡航も約1900rpmという低回転で流すことができる。。追い越し加速も余裕あるトルクのおかげできわめてラクだ。
