ブランドの価値観に忠実な新しい個性のハイブリッドSUV
レヴァンテは2016年にブランド初のSUVとして登場して以来、世界的に人気を博しているが、その電動化においては「ブランドの価値観に忠実でありながらパフォーマンスを向上させること」を念頭に開発された。
具体的には、燃焼効率を高めながらスピードと敏捷性を向上させること、そしてマセラティならではのドライビングプレジャーとラグジュアリーを強化することがあげられ、その結果、マセラティ特有の咆哮を再現したユニークなハイブリッドSUVが誕生したという。
レヴァンテ ハイブリッドは、2L 直列4気筒ガソリンターボエンジンと48Vベルトスタータージェネレーター(BSG)を組み合わせたハイブリッドパワーユニットを搭載。BSGにはオルタネーターの機能もあり、ブレーキや減速した際のエネルギーを電力に変えてリチウムイオンバッテリーを充電する。エンジンにはeブースター(電動コンプレッサー)も備え付けられ、ターボチャージャーが作動しにくい低回転時のエンジン出力を支援し、ターボチャージャーをより有効に機能させる。このシステムは、必要に応じていつでもバッテリーまたはBSGを通じてeブースターを動かすことが可能となっている。
トランスミッションはZF製の8速ATが組み合わされ、最高出力330ps、最大トルク450Nmを発生、最高速度240km/h、0→100km/h加速6.0秒とアナウンスされている。
あえてプラグインハイブリッドとしなかったことで、従来の6気筒エンジン搭載車(ディーゼル車、ガソリン車)よりも軽量化に成功(車両重量2090kg)したこともポイント。バッテリーをリアに配置したことで車両の前後重量バランスの最適化も図っている。
V6ディーゼルよりもCO2の排出量が少なく、V6ガソリンより好燃費であるのが特徴で、WLTP CO2排出量は231-252g/km(燃費に換算すると9.4-10.2km/L)と公表されている。
レヴァンテ ハイブリッドのローンチバージョンは、カスタマイズプログラム「マセラティ フオリセリエ」の「アズーロ・アストロ」と呼ばれる新しい3層コートのメタリックカラーを採用。エクステリアやインテリアのディテールには、ギブリ ハイブリッド同様に、ハイブリッドモデルを象徴するブルーのアクセントを加えている。
ブルーのアクセントは、エクステリアでは3連のサイドエアダクト、ブレンボ製のブレーキキャリパー、Cピラーのトライデントのエンブレムに、インテリアではシートの刺繍などに使わわれている。
「より速く。より地球に優しく。唯一無二」。レヴァンテ ハイブリッドは、ディーゼルモデルよりも速く、ディーゼルやガソリンモデルよりもサスティナブルで、マセラティ特有の妖艶を持ち合わせる。そのキャラクターは他のハイブリッドと一線を画すユニークな存在となりそうだ。
マセラティ レヴァンテ ハイブリッド 主要諸元(欧州仕様)
●全長×全幅×全高:5005×1981×1693mm
●ホイールベース:3004mm
●車両重量:2090kg
●ラゲッジルーム容量:580L
●エンジン:直4 SOHCマルチエアターボ+モーター
●排気量:1995cc
●最高出力:330ps/5750rpm
●最大トルク:450Nm/2250rpm
●トランスミッション:8速AT(ZF製)
●駆動方式:4WD
●燃料・タンク容量:プレミアム・80L
●WLTP CO2排出量:231-252g/km
●タイヤサイズ:265/50R19
●0→100km/h加速:6.0秒
●最高速:240km/h