ハイブリッドから、電気自動車へシフトしようとしている昨今、クルマは自動車メーカーだけが作るものではなくなってきている。とはいえ、ロードスターの魅力を知ってしまったら、最新のエコカーを選択する気にはなかなかなれない・・・。そこで実現したのが、「初代ユーノス ロードスター(NA型)がEVだったら!?」という夢のような組み合わせである。このEVロードスターに試乗した模様をレポートする。

EVなのに3速発進? ギアチェンジが必要なの!?

EVロードスターについに試乗!でも試乗前に注意されたことがある「3速発進すること」。これはモーターのトルクが大きいので、1速でスタートするとクラッチに負担がかかりすぎてしまうからだ。電気自動車にクラッチペダルがあるだけでも斬新、もしかして未来のEVスポーツカーのトレンドになるかも。

もうひとつアドバイスされたのは「半クラがないよ」という意味深な発言に少し戸惑いながら運転席についた。恐る恐るクラッチペダルを踏んで3速に入れてスタートさせる。クラッチペダルを徐々に離しながらアクセルペダルを踏み込んでもなかなか動かない。

かなりアクセルペダルを踏み込んだところから、スルスルと音もなく走り出す。クラッチがつながる位置がまったくわからないだけでなく、つながった感覚すらないのだ。つまり「半クラがない」という意味はこのことだったのだ。

画像: 急速充電口はリアナンバーの裏に設置されている。充電前の残量は50%ほどで、ここから満充電まで約30分を要した。

急速充電口はリアナンバーの裏に設置されている。充電前の残量は50%ほどで、ここから満充電まで約30分を要した。

クラッチの役目は変速時に駆動を切るためだけで、一度ギアがつながってしまえば完全にAT感覚で走れてしまう。街中では3速と4速しか使わないのでATのような感覚で快適に走れる。今回は街中だったのでスピードは出せなかったが、アクセルペダルを踏み込めば、ロードスターらしからぬ加速が味わえる。その加速は、まるでターボが効いた時のような感覚で、NAロードスターとはまったく別物でとにかく速い!

信号待ちで停車していると、足元から時々聞こえてくるウィーンというサウンド。これはなんだろうと思ったらブレーキのバキュームポンプの音だった。通常エンジン車は、エンジンのインテークマニホールド内のバキューム(真空)と大気との気圧差を利用してマスターシリンダーのロッドへ力を加える構造だが、エンジンのないEVはポンプ使ってそれを代用させているのだ。

やるじゃん、EVロードスター! 次世代でも楽しく走れるヒントが、ここにある気がした。ちなみに500万円をメドに、販売にも対応しているそうだ。

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