輸入自動車メーカー各社がBEV(電気自動車)の市場投入への動きを慌ただしくしている中で、BMWも2021年はコンセプトの異なる2車種のBEV「iX」と「i4」を日本に導入する。(Motor Magazine2021年7月号より)
PHEVやMHEVの開発にも注力
先ほど紹介したiXやi4は電気自動車だが、電動化ということでは、BMWはプラグインハイブリッド車(PHEV)やマイルドハイブリッド車(MHEV)の開発にも力を注いでいる。最近のトピックは、クリーンディーゼルエンジンに48V マイルドハイブリッドを組み合わせたモデルを設定したこと。
まずは2020年10月、X3に日本導入のBMWモデルとしては初となる48Vマイルドハイブリッドテクノロジーを搭載したことを発表。そして2021年2月にはX5/X6/X7にも同システムが採用されている。
このテクノロジーは、制動エネルギー回生を行う48Vスタータージェネレーターと、それによって発電された電気を蓄積する追加のバッテリーで構成されている。48Vバッテリーは電力を供給するだけでなく、電力をスタータージェネレーターに戻し、それが電気駆動システムとして作動することで、追加の駆動力の発生のためにもエネルギーを供給。内燃エンジンの効率を最適化している。
さらに、ジェネレーターは電気を使って加速をブースト(最大11ps)することで、発進時および加速中にダイナミックな出力特性をサポートする。また、コースティング機能も採用することによって、燃費効率を高めている。(文:Motor Magazine編集部 加藤英昭)