クラスで2位、総合で4位の成績を収める
パイクスピーク インターナショナル ヒルクライムは、アメリカ コロラド州のパイクスピークで開催される世界一過酷と言われるヒルクライムだ。海抜9300フィート(約2834m)からスタートし、ゴール地点の1万4115フィート(約4302m)までイッキに駆け上がっていく。
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パイクスピークを駆け上るコンチネンタルGT3 パイクスピーク。
今回、このヒルクライムにベントレーはコンチネンタルGT3をベースに、再生可能燃料で走る「コンチネンタルGT3 パイクスピーク」で参戦することは、以前に当Webモーターマガジンでも紹介した。
ドライバーは、ニュージーランド出身で元「キング of マウンテン」と呼ばれるリース・ミレン。記録達成を狙ったベントレー コンチネンタルGT3 パイクスピークだったが、残念ながら山頂付近の雪と氷のため、ゴール地点は標高1万2780フィート(約3895m)のデビルズ プレイグラウンドに変更された。
通常のコースのラスト3分の1がカットされたため、記録達成の野望は叶わなかったが、コンチネンタルGT3 パイクスピークは最初の2区間で驚異的なペースを記録し、2位に12秒の差をつけて最終の第3区間に突入した。だが、ゴールまであと数コーナーのところでブースト圧に問題が発生したために16秒のタイムロスを余儀なくされ、6分36秒281というタイムでゴール。
このタイムは、クラスで2位、総合で4位という成績で、フルバッテリーEV車を含む、持続可能性を重視した他のすべての参加車両を凌ぐものだ。再生可能燃料で走る最速のレースカーであることは証明された。
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海抜9300フィート(約2834m)からスタートし、ゴール地点の1万4115フィート(約4302m)までイッキに駆け上がっていく。
ベントレーのモータースポーツ・ディレクターであるポール・ウィリアムズは、
「途中まではクラス優勝とタイムアタック1の記録更新の両⽅を狙えるペースでしたが、残念ながら天候に恵まれず、コースが短縮されたことで記録への挑戦は不可能となってしまいました。苦い経験はありますが、このイベントで最速となる再⽣可能燃料で⾛るレーシングカーを投⼊できたことと、このプロジェクトを遂⾏したチームを誇りに思っています。これはベントレーの再⽣可 燃料の旅の第⼀歩であり、これからも多くの機会があるでしょう。もしかしたら、来年のパイクスピークに戻ってくるかもしれません。
2021年のパイクスピーク インターナショナル ヒルクライムにベントレーが参加するのは、特別に準備されたベンテイガ(市販SUV部門レコード)とコンチネンタルGT(市販車部門レコード)での記録達成に続いて、近年では3回⽬となります。また、今回の参加は、ベントレーのお客様に真に持続可能な燃料を提供できるようにすることを最終⽬標とした、⻑期的な再⽣可能燃料プログラムの始まりでもあります。
ベントレーは現在、世界をリードする持続可能なラグジュアリーモビリティ企業へと変⾝するという『ビヨンド100』戦略の実現に向けて邁進しており、2021年のパイクスピーク インターナショナル ヒルクライム プロジェクトは、モータースポーツ部門が持続可能性に新たに焦点を当て始めたことを意味しています。750⾺⼒を 超える『コンチネンタルGT3 パイクスピーク』は、ベントレー初の再⽣可能燃料で⾛るレースカーですが、これが最後の機会ではないでしょう」と、コメントした。
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コンチネンタルGT3 パイクスピークが、再生可能燃料で走る最速のレースカーであることは証明された。
2022年のパイクスピーク インターナショナル ヒルクライムにも、コンチネンタルGT3 パイクスピークが参戦する可能性は高い。そのときこそ、記録達成に期待したいものだ。