ここ数年、堅調に販売台数を伸ばしているプジョー。その要因とはなにか? 今後のプジョーに期待するものはなにか。Motor Magazine筆者陣の大谷達也氏と竹岡圭氏、またMotor Magazine編集長 千葉知充が、新しいCIを採用して新たなステージへと向かうプジョーについて語る。(Motor Magazine2021年10月号より)

ポジションがとても取りやすいiコックピット

千葉知充(以下、千葉):ここ数年プジョーは好調で、2021年は7カ月で前年同期比168%を記録しました。その要因はどこでしょうか。また新しいCIが導入され、ステージが変わるこれからのプジョーについてお聞きしたいと思います。

画像: 千葉知充(Tomomitsu Chiba):Motor Magazine編集長になって5年目となるがとにかく現場主義。国内、海外を問わず時間の許す限り取材や試乗会、イベントなどに出かけてしまう。しかし、最近はWebモーターマガジンの編集長も兼任することになりSEOやらPVやらUUなどという暗号と日々、戦っている。

千葉知充(Tomomitsu Chiba):Motor Magazine編集長になって5年目となるがとにかく現場主義。国内、海外を問わず時間の許す限り取材や試乗会、イベントなどに出かけてしまう。しかし、最近はWebモーターマガジンの編集長も兼任することになりSEOやらPVやらUUなどという暗号と日々、戦っている。

大谷達也氏(以下、大谷):僕にとってはネコ足とピニンファリーナデザインというのがプジョーの魅力でしたが、207からネコ足じゃなくなってしまった。そして販売台数が下がり、同じタイミングでピニンファリーナではなくなった。1990年代、EUの始まりでグローバル化が加速し、そんな時にドイツ車を見習ってしまったと言われています。フランス車らしい魅力のあった時代、それがプジョーから失われていた時代があったけど、今はグローバルで魅力を備えたクルマに変わってきたのだと思います。

大谷達也(Tatsuya Otani):自動車専門誌の編集者を経て、2010年よりモータージャーナリストに。本誌ではおもにハイパフォーマンスカーのインプレ記事を担当するが、軽自動車から、エコカー、スーパーカーまで取材するクルマは幅広い。

竹岡 圭氏(以下、竹岡):ネコがドッグフード食べてイヌ風になって、またキャットフードを食べるようになったのかなと(笑)。私は以前307CCを持っていましたが、屋根を閉めていればラゲッジルームに車椅子をそのまま放り込めるくらい広かった。フランス車は、おしゃれでデザインも凝っているけど、機能を犠牲にしていないと思いました。

画像: 竹岡圭(kei Takeoka):モータージャーナリスト、タレント、ラリードライバー、ドライビングインストラクター、AJAJ副会長・・・とさまざまな肩書きを持ちマルチで活躍する。モーターマガジンMovie 「竹岡圭の今日もクルマと」も大好評。

竹岡圭(kei Takeoka):モータージャーナリスト、タレント、ラリードライバー、ドライビングインストラクター、AJAJ副会長・・・とさまざまな肩書きを持ちマルチで活躍する。モーターマガジンMovie 「竹岡圭の今日もクルマと」も大好評。

千葉:同じプラットフォームでもプジョーは足が硬めでドイツ車に近い印象。シトロエンは昔からのフランス車、その間をDSが埋めている。グループ内で作り分けがうまく、さまざまなユーザーを3ブランドでカバーしています。

大谷:パワートレーンの進化や、ひとつひとつの熟成度が上がっている。でも僕は、それ以上にクルマとしてのまとまりが出て、クルマ全体で何を表現しようかというのが明確になってきたと思っています。3ブランドの関係がきれいに成立してトータルバランスがすごく高い。かつてフランス車に乗っていた人は、乗り心地がいいからとか、おしゃれだからという理由で、パワートレーンや質感のことをあきらめていた部分があったけど、今のプジョーは何ひとつあきらめなくていい。

竹岡:あのiコックピットは、私はすごくポジション取りやすくて、最高じゃんって思います。

大谷:全部がピタッとはまるドライビングポジションがあるんだよね。僕も208になって初めてピタッとくるポジションがあったけど、そこはもっと認識されるようになるのかもしれないね。

千葉:iコックピットが3D iコックピットに進化していて、そういうところも今のプジョーの魅力ですね。

大谷:情報の重要性によって引き立つようにしたというアイデアも素晴らしいのですが、文字とか、色合いとかグラフィックがきれいですね。インテリアの素材感とか、ダッシュボード、シートもいい。

竹岡:不満なところは、オープンカーがないくらいかな。207にも307にもあったのにね。

大谷:僕は、バリエーションは豊富だと思っています。ボディスタイルもそうだし、パワートレーンもBEV、PHEV、ガソリン、ディーゼルと揃っている。いろいろやれば価格は高くなるのが普通だけど。

画像: ヘッドアップインストルメントパネルは3Dで表示する3D iコックピットへと進化。

ヘッドアップインストルメントパネルは3Dで表示する3D iコックピットへと進化。

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