落ち着きがありゆったりとしたハンドリング特性のIS250C
レクサスのラインアップにこの春、2つのモデルが加わった。昨年2008年10月に開催されたパリモーターショーで発表されたISのコンバーチブルモデル「IS250C」と、11月のLAショーでデビューしたクロスオーバー「RX450h」がそれだ。
IS250Cは電動格納式のメタルトップを採用。収納されるルーフのスペースを確保するためにセダンモデルよりも全長が50mm延長されている。車両重量は160kg増となる。
よく観察すると、フロントグリルなどにはコンバーチブルモデル専用のデザインが与えられ、セダンモデルとの差別化を図っているのがわかる。
2+2の4シーターとなるが「後席は非常用」として割り切るのではなく、その居住性は十分に確保されている。さすがにセダン同様の広さとまではいかないが、足元にも多少の余裕があり、大人でも無理のない姿勢で座ることができる。またクーペ時の静粛性は抜群で、レクサスクオリティへのこだわりを感じさせる部分だ。
とくに感動するのは、電動開閉するルーフの滑らかな動きだ。無駄なくスムーズに、まるで能楽の舞のように流れる動作の中でルーフが格納されていく。開閉にかかる時間は約20秒というが、メタルトップを持つ4シーターモデルのなかでは最速の部類に入ると思う。
ちなみにルーフクローズ時に9インチのゴルフバッグが2つ、オープン時にもひとつ収納できる荷室を確保。せっかく2人で旅行したのに、旅先でルーフオープンにできない・・・ということには遭わずにすみそうだ。
2.5L V6+6速ATの組み合わせとなるIS250Cは、ソリッドでスポーティな走りを楽しめるセダンモデルとは異なり、落ち着きがありゆったりとしたハンドリング特性を持つ。これはキャラクターに合った走り味だと思う。ボディ剛性も高く、オープン時でも不快な振動などは皆無だ。