交通事故の原因究明をめぐって今、「EDR」が注目を浴びている。運転操作や車両の挙動など事故前後のさまざまな情報を記録する装置で、その記録を読み出して解析することによってより精度の高い原因究明に役立てることができる。だが運用には、専門技能を持った人材育成が欠かせない。そこでEDRの読取システムを市販してきボッシュ株式会社が、「CDRテクニシャン」と名付けた資格認定制度をスタートした。今回はメディア向けのパイロットプログラムを実体験、そこで学んだEDRやCDRの重要性と、CDRテクニシャンとしての業務の概要を紹介する。
CDRテクニシャントレーニングでは実際、どんなことを学べるのだろう。
「CDRテクニシャントレーニング」の日程は、2日間。1日目は座学、2日目はCDR機器を使った実技講習に続いて試験、認定式が行われる。今回のパイロットプログラムは、渋谷にあるボッシュ株式会社本社ビルで開催されたが、将来的には日本各地での開催が計画されている。
講習のタイムテーブルは別表のとおり。朝9時半から夕方の19時頃までとなる。
まずイントロダクションとしてEDR、CDRの概要、さらにCDRテクニシャンが必要とされる背景、認定制度導入の背景が紹介された。認定取得のフローとともにCDR機器購入プロセス、認定制度の運用スキームなどの解説を受けるころには、この認定資格が「ビジネス」に結び付いていることが、はっきりわかってくる。
続いて、実務において知っておくべきノウハウが解説された。CDRツールでEDRに残された記録を読み出すためにはまず、Windows PCにソフトウェアをインストール、さらにそれをCDRテクニシャンに提供されるライセンスを使ってアクティブ化する。ソフトが有効になっていなければ、記録を読み出すことはできない。
■CDR テクニシャントレーニング ───DAY1 座学
■CDR テクニシャントレーニング ───DAY2 実技、試験、合否発表