2022年1月13日、トヨタの人気ミニバン「ノア/ヴォクシー」が第4世代へとフルモデルチェンジを果たした。およそ8年間で約140万台を売りまくったという従来モデルの魅力をしっかり受け継ぎながら、新型が目指したのは「もう一歩先の、新しい挑戦」。実車を前に開催された事前説明会を通して感じられたのは、ともすればキープコンセプトになりがちな定番モデルの、想定以上な劇的進化だった。

革新 3:機能性向上。2列目、3列目シートの快適性・使い勝手がグレードアップ

画像: 7人乗りの2列目キャプテンシートに設定される折り畳み式大型サイドテーブルは、ドリンクホルダーとUSB充電ソケットを装備。畳めば3列目シートへのウォークスルーも可能だ。

7人乗りの2列目キャプテンシートに設定される折り畳み式大型サイドテーブルは、ドリンクホルダーとUSB充電ソケットを装備。畳めば3列目シートへのウォークスルーも可能だ。

3ナンバーボディは、デザイン性を向上させるとともに機能面でもメリットを生んだ。

従来モデルの7人乗りでは、2列目のキャプテンシートをスライドさせる時、いったん内側にオフセットさせなければならなかった。新型ではストレートに745mmもの前後スライドが可能。密着感が緩和されるほか、2列目シート用の折り畳み式大型サイドテーブルが設定されている。

実車に乗り込んでみると2列目、3列目の開放感に驚かされるが、これも3ナンバー化の効能。さらにAピラーが非常に細く、三角窓も大きいことから驚くほどの開放感が実感できる。加えて前席シート背もたれの肩部分の形状を工夫するなど、後席からの視界も妨げないようにしてある、とのことだ。

画像: ユニバーサルステップのステップ高は200mm。380mmの高さに設定されたフロアへのアクセスを用意にしてくれる。

ユニバーサルステップのステップ高は200mm。380mmの高さに設定されたフロアへのアクセスを用意にしてくれる。

シートの着座感にこだわるとともに、そこに乗りこむ時の優しさにも気を配っている。新型ではお年寄りや子どもが乗り降りしやすい「ユニバーサルステップ」を初採用。リアドアにリンクして開閉するシンプルな「からくり」構造によって、オプション価格3万3000円というコストパフォーマンスの高さも実現している。

革新 4:先進安全装備が充実。 ハンズフリードライブも可能にした最先端のADAS

水澗チーフエンジニアによれば、先代のノア/ヴォクシーは後発のライバルに対して、先進安全装備でやや見劣りしていたという。そこで新型では、一気にトヨタの最先端技術が数多く盛り込まれることになった。トヨタブランド初の機能も数多い。オプション設定も含めてある意味、「レクサス級」のADASが搭載されている。

画像: プロドライビングアシストは、歩行者の動きを予測して、安全マージンをとりながら回避する操舵操作を支援。トヨタセーフティセンスは他にも、クロストラフィックアラートなどの先進機能が盛り込まれている。

プロドライビングアシストは、歩行者の動きを予測して、安全マージンをとりながら回避する操舵操作を支援。トヨタセーフティセンスは他にも、クロストラフィックアラートなどの先進機能が盛り込まれている。

その代表的な例が、「トヨタセーフティセンス」に設定された「プロアクティブドライビングアシスト」。運転状況に応じて、歩行者や自転車などの横断、飛び出しの危険性を先読みし、ステアリングホイール、ブレーキ操作を行うシステムだ。このシステムには、カーブへの侵入スピードが高すぎる場合に減速操作をサポートする機能も備わる。

また、高速道路、自動車専用道路において、ドライバーのウインカー操作に連動、車線変更のための操舵を安全確保しながら行う「レーンチェンジアシスト」機能も設定される。まさに、欧州プレミアムカークラス並みの運転支援装備だろう。

さらに、トヨタ自慢の高度運転支援技術「トヨタチームメイト」の新機能も充実している。

画像: アドバンストドライブの作動条件は、高速道路上で(GPSで位置情報を把握)ドライバーが前方を見ていること。カメラで走行状態を把握、加減速と車線維持を支援する。停止から約3分以内なら再スタートも自動で行ってくれるなど、渋滞が常態化している都市部でありがたい機能と言えるだろう。

アドバンストドライブの作動条件は、高速道路上で(GPSで位置情報を把握)ドライバーが前方を見ていること。カメラで走行状態を把握、加減速と車線維持を支援する。停止から約3分以内なら再スタートも自動で行ってくれるなど、渋滞が常態化している都市部でありがたい機能と言えるだろう。

渋滞時(0~40km/h)にハンズフリーでのドライブを可能にした「アドバンストドライブ」をトヨタブランドとして初採用。また、並列駐車を支援する「アドバンストパーク」は、従来の後ろ向き駐車に加えて新たに、前向き駐車にも対応した。

しかもアドバンストパークには、スマートフォンアプリを利用したリモートパーキング機能まで付加されている。ハイブリッドモデル限定だが、使いこなせばとても便利な最新機能と言えそうだ。

革新 5:あると便利な新機能。乗り降り、出し入れがもっと自在に、安全に

画像: 安心降車アシスト機能のデモ。車内には音声、メーター内の表示で警告が発せられるとともに、スライドドアの動作がキャンセルされる。

安心降車アシスト機能のデモ。車内には音声、メーター内の表示で警告が発せられるとともに、スライドドアの動作がキャンセルされる。

人に優しいミニバン、という意味で開発陣がこだわり抜いたのが、実用性の向上だ。たとえばスライドドアは、BSM(ブラインドスポットモニター)を利用したセーフティ機能「安心降車アシスト」をプラスしている。助手席側後方から自転車やバイクが近づいてくる時にサイドドアを開けようとすると、警告音とともに作動を中断してくれるシステムだ。

バックドアはパワーとマニュアル、2タイプを用意。どちらもドアを押す動作によって任意の角度でポジションをキープできる「フリーストップバックドア」となった(世界初採用)。

電動バックドア車には、左右のスライドドアレール末端に、開閉スイッチを設定。後方に余裕が少ない駐車スペースでも、安全に荷物を出し入れすることができる。

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