土壇場のタイヤトラブルで、トヨタはWRC新時代最初の勝利を逃す
しかし、最終日、思わぬ形でその戦いに決着がついた。差を24.6秒まで広げた迎えたSS16、オジェは痛恨のパンクを喫して大きなタイムロスとなり、首位を明け渡してしまう。
ローブとの差は9.5秒で、残されたステージは最終ステージのみ。それでも諦めないオジェはフルアタックを続けたが、圧倒的なスプリットタイムを刻んでいる途上で、SSスタートでフライング(10秒のタイムペナルティ)を犯していたことが発覚。これで万事休すとなった。
最終的に10.5秒の差で勝利を手にしたローブはWRC最年長優勝の記録も更新。Mスポーツ・フォードはブリーンが選手権フル参戦組の中での最上位となる3位に入っており、ドライバーズ/マニュファクチャラーズの両選手権をリードすることになった。
次戦2022年のWRC第2戦は、2月24日から27日にかけて開催されるラリー・スウェーデン。雪と氷に覆われた森林地帯の未舗装路を走行するこのラリーは今シーズン唯一のスノーイベントで、金属製のスタッド(スパイク)が埋め込まれた特殊な雪道専用のタイヤを装着して走り、非常に高いグリップが得られるため、スノーラリーながらその平均速度は例年WRCの全イベントの中でトップクラスの高さとなる。
2022WRC開幕戦ラリー・モンテカルロ 結果
1位:S.ローブ(フォード プーマ ラリー1)3h00m32.8s
2位:S.オジェ(トヨタ GRヤリス ラリー1)+10.5s
3位:S.ブリーン(フォード プーマ ラリー1)+1m39.8s
4位:K.ロバンペラ(トヨタ GRヤリス ラリー1)+2m16.2s
5位:G.グリーンスミス(フォード プーマ ラリー1)+6m33.4s
6位:T.ヌーヴィル(ヒョンデ i20 N ラリー1)+7m42.6s
7位:A.ミケルセン(シュコダ ファビア ラリー2エボ)+11m33.8s
8位:勝田貴元(トヨタ GRヤリス ラリー1)+12m24.7s
9位:E.カイス(フォード フィエスタ ラリー2)+12m29.2s
10位:N.グライジン(シュコダ ファビア ラリー2エボ)+13m41.3s