2022年1月20〜23日、 2022年のWRC(世界ラリー選手権)開幕戦ラリー・モンテカルロがモナコを起点に開催され、Mスポーツ・フォードのセバスチャン・ローブが優勝、通算80勝目をあげた。2位にはトヨタのセバスチャン・オジェ、3位にはMスポーツ・フォードのクレイグ・ブリーンが入った。トヨタの勝田貴元は土曜日のスピンとコースアウトで大きくタイムをロスし8位にとどまった。
初日からオジェとローブが優勝争いを展開、新旧王者「セバスチャン対決」に
新しい車両規定である「ラリー1」レギュレーションを初めて採用して開催された伝統のラリー・モンテカルロは、過去モンテカルロ8勝の8冠王者オジェとモンテカルロ7勝の9冠王者のローブ、マイスター同士の一騎打ちとなった。
ラリー最終日を優位な立場で迎えていたのは、オジェの方だった。ハイブリッド新規定車ラリー1の初戦、しかもシーズン最難関のモンテカルロとあって、多くのドライバーがメカニカルトラブルやドライビングミスによるアクシデントに沈む中、今シーズンはスポット参戦となるオジェは、やはりスポット参戦のローブとラリー序盤から僅差の優勝争いを展開。
その構図が大きく動いたのは、ほどんどがドライコンディションとなった今回のモンテカルロで唯一スノー&アイスのセクションがあった土曜日の最終ステージ「システロン」だった。
スタート前にローブがスノータイヤを装着しないギャンブルに出たのに対し、当初はスノータイヤを装着していたオジェもこれに付き合う形でスタート直前にタイヤを替えてローブと同じ選択に。結果はスノーセクションでのタイムロスを最小限に抑えたオジェの大勝となり、これで勝負あったかに思えた。