ホンダ シビックの歴代モデルには、ノーマルのグレードよりパワフルな「スポーツモデル」がラインナップされてきた。そんなシビックのスポーツモデルの系譜を2回に分けてたどってみたい。本記事は前編。

初代シビック 1200RS(1974年)

画像: シビック 1200RSには、2ドア(リアハッチでなくトランク)と3ドア ハッチバックが設定されていた。

シビック 1200RSには、2ドア(リアハッチでなくトランク)と3ドア ハッチバックが設定されていた。

1972年7月に登場した初代シビックだが、S600やS800など、かつてのホンダスポーツを知るホンダ ファンからは、スポーツモデルの登場を期待された。そんな要望に応えて、1974年10月に追加設定されたのが「1200RS」だ。RSというグレード名は「レーシングスポーツ」ではなく「ロードセーリング」の略、つまりハイウエイクルージングを意識した快速モデルと位置づけられていた。

標準モデルのGLと同じ1.2LのSOHCにツインキャブを装着し、最高出力は76psを発生。5速MTを介して最高速度は160km/h(カタログ値)と、当時の1.2L FF 2ボックス車としては文句なしの動力性能だった。

2代目シビック 1500CX(1979年)

画像: 標準モデルより5psパワーアップされていた1500CX。ワンメイクレースも開催された。

標準モデルより5psパワーアップされていた1500CX。ワンメイクレースも開催された。

1979年7月に2代目にフルモデルチェンジされたシビックには、最初からスポーツモデルの「1500CX」が設定されていた。1.5L SOHCエンジンは標準モデルからバルブタイミングを変更して、5psアップの85psを発生。しかも、組み合わされた5速MTは標準モデルよりファイナルギアレシオを大幅に下げて、加速性能を高めていた。

この2代目シビック CXはモータースポーツの入門用としても人気を集め、ワンメイクレースが開催されるなど、日本中のサーキットで活躍した。

3代目シビック Si(1984年)

画像: ホンダ久々のDOHCエンジン「ZC型」を搭載した3代目シビック Si。

ホンダ久々のDOHCエンジン「ZC型」を搭載した3代目シビック Si。

1983年9月に登場した3代目シビックのスポーツモデルは、当初1.5L SOHCを搭載した「25i」だったが、ターボやツインカムを搭載したライバルたちを前にすると分が悪かった。そこで、1984年11月にF1テクノロジーをフィードバックして生まれたZC型1.6L DOHCを搭載した「Si」が登場する。

ロングストロークのZC型エンジンは135ps(トヨタの4A-G型の+5ps)/15.5kgm(同+0.3kgm)を発生し、鍛えられた足まわりはサーキット走行でも速く、全日本ツーリングカー選手権などで大活躍した。

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