クロスオーバーSUVの先駆けとなるスバル レガシィアウトバックは1994年に北米で販売されて以来、グローバルで高い支持を保ち続けている。今回は新型アウトバックの魅力を再確認するために東京からクルマを走らせた。(Motor Magazine 2022年3月号より)

週末が待ち遠しくなるクロスオーバーSUV、レガシィアウトバック

プレミアムカーと呼ばれるクルマは数多くあるが、ではユーザーの豊かなライフスタイルまで想起させるクルマと言えば、どうだろうか。少なくともスバルレガシィアウトバックがそんなクルマのうちの1台であることは間違いない。

かつてレガシィ ツーリングワゴンは快速で鳴らしたが、レガシィ アウトバックにはゆったり流す姿の方が似合う。おそらく、アウトドアを満喫するためにどこかに出掛けるところなんだろう、あるいは別荘に向かっているのか・・・などと乗り手について想像を掻き立てる何かが、このクルマにはある。

2021年9月に日本初公開され、先行予約がスタートした通算6世代目となる新型レガシィ アウトバック。国内ではレガシィ グランドワゴンを名乗った初代モデルの登場が1995年だから、その歴史もずいぶん長いものとなった。もちろん主たる市場は北米なのだが、日本でもその存在、しっかり根付いているわけである。

そのコンセプトは新型でも不変だ。最低地上高が213mmま で高められたボディは力強いバンパーガード付きの前後バンパーとドア下側のクラッディングパネルによって力強さをアピール。一方、ワゴンボディはルーフを後方に向かってなだらかに下げていくスマートなフォルムを描いているから、都市の景観の中にもすんなりと馴染む。このバランスが良い。

画像: レガシィ アウトバックのボディサイズは全長4870×全幅1875×全高1675mm。従来モデルより若干大きくなっているが、使い勝手は変わらない・・・そのワケとは。

レガシィ アウトバックのボディサイズは全長4870×全幅1875×全高1675mm。従来モデルより若干大きくなっているが、使い勝手は変わらない・・・そのワケとは。

試乗したのはリミテッドEX。18インチアルミホイールはダークメタリック塗装+切削光輝とされ、フロントグリルもブラック塗装にメッキ加飾を組み合わせる。タフな雰囲気と上質感の融合ぶりは見事だし、試乗車のボディカラー、ブリリアントブロンズメタリックも良く似合っていて、一発で気に入った。また、リミテッドEXのルーフレールはクロスバーが折り畳み式とされていて、使わない時には左右のレール内に格納しておくことができる。見た目も使い勝手もスマートさが追求されているのだ。

北米市場に重点が置かれるようになって以降、レガシィ アウトバックは代を重ねるごとに徐々にボディサイズを拡大してきた。新型も全長は50mm増の4870mm、全幅は35mm増の1875mmに達しているが、このクルマの個性からしたら大きさは決してネガでないだろう。しかもドアミラーの端から端までの長さ、ホイールベース、最小回転半径は実は不変だという。つまり使い勝手にはほとんど影響を及ぼしてはいないのだ。

この車体にはSGP(スバルグローバルプラットフォーム)、そしてフルインナーフレーム構造が採用されている。要はレヴォーグと同じ最新世代のアーキテクチャーである。

パワーユニットもレヴォーグと同じく1.8L直噴ターボエンジンを搭載する。北米仕様は2.4Lターボユニットを積むが、燃費の良さ、レギュラーガソリン対応といった要素から、こちらが選ばれたようだ。WLTCモード燃費は13.0km/L。トランスミッションはリニアトロニックCVT、当然フルタイムAWDとなる。

ドアを開けて室内へ。まずはタッチスクリーン式の縦型11.6インチセンターインフォメーションディスプレイが目に飛び込んでくるが、シートに腰を下ろして周囲を眺め、改めて感心させられるのはインテリアのクオリティが格段に引き上げられていることだ。

とりわけ試乗車は、リミテッドEXにオプションのナッパレザーを用いた本革シートを備えていたから、シートはもちろんダッシュボード前面にまでレザーがあしらわれ、非常にいい雰囲気を醸し出しているのである。

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