クルマは長く乗れば乗るほど見えてくるものがある。これまでMotor Magazine誌で掲載した長期レポート車ボルボ V60 T6 ツインエンジン AWD インスクリプションを紹介していこう。今月の前半は、時間を見つけてはマメに充電していたので平均燃費計はかなりよい数値を示した。(Motor Magazine 2019年12月号より)

ベージュ系インテリアを選んだなら、充電時に注意したいポイント

このV60 T6ツインエンジンは、その気になれば実はとても速く、パフォーマンスは強力だと言えるだろう。PHEVではあるが、搭載されているエンジンはT6版、つまり2L直4ターボとスーパーチャージャーのダブル過給で、それぞれの苦手な部分を補完しているのでストレスなくスムーズに気持ちよく回るのだ。

画像: V60はT6といえばツインエンジン(PHEV)しかない。T6、T8ともに4WDシステムを採用する。

V60はT6といえばツインエンジン(PHEV)しかない。T6、T8ともに4WDシステムを採用する。

その気になればという意味では、燃費も相当にいい。その気は、充電をマメにしてPHEVを最大限に利用する、という意味である。40kmぐらいの移動距離であれば、ほぼガソリンを使わないで走ることができるので、そうした用途がメインであれば、満タンで600〜700kmぐらいは走ってしまうのである。ただし長期テスト車は、そんな使い方ばかりできるわけではない。

私は、乗り込むとまずドライブモードを「PURE(ピュア)」にしてDレンジのまま運転しているのだが、それだけで13〜14km/Lぐらいの燃費で走ってしまうのだから驚きだ。充電できなくてPHEVのメリットを最大限に活用しなくても「普通の」エンジン車としての実力も相当に高いのである。

さてここからはPHEVならではの、充電時に注意したいことを少し加えておく。テスト車のV60は、屋根付き駐車場で充電を行うが、充電施設はそうした条件のいい場所ばかりではないだろう。屋根のない所で充電することもあるし、また充電中のケーブルは、地面に置かれていることが多い。

そうした場合、充電用ケーブルが汚れてしまうことがあるのだ。そこで汚れを落とすタオルや軍手などをクルマに常備しておいたほうがいい。とくに雨が降ったあとや風が吹いたあとなどは、かなり汚れているのでそのまま扱うと手は汚れるし、ボディは汚れるし、服に付けば服も汚れる。使った充電ケーブルをそのままラゲッジルームに入れると室内だって汚れてしまうので注意が必要である。

画像: 充電用ケーブルが汚れてしまうことがあるので、タオルや軍手などをクルマに常備しておいたほうがいい。

充電用ケーブルが汚れてしまうことがあるので、タオルや軍手などをクルマに常備しておいたほうがいい。

また充電ケーブルは、まとめて収納ケースの中にしまっているだけなのに、不思議と絡まっていることがよくある。これもほどいているうちに手や洋服が汚れてしまうので、そうした時も軍手やタオルが大活躍するのである。

とくにインテリアが明るいベージュ系などの場合、一度汚れてしまうとそれを落とすのにとても苦労するので、汚れたらすぐに掃除できるように水とタオル程度は準備をしておいた方がいいだろう。

■第3回/2021年9月24日~10月24日(3カ月目)のデータ
・オドメーター:5581km
・走行距離:1347km
・給油量:97.0L
・実燃費:13.9km/L

ボルボ V60 T6 ツインエンジン AWD インスクリプション 主要諸元

●全長×全幅×全高:4760×1850×1435mm
●ホイールベース:2870mm
●車両重量:2030kg
●エンジン:直4 DOHCターボ+モーター
●総排気量:1968cc
●最高出力:186kW(253ps)/5500rpm
●最大トルク:350Nm/1700-5000rpm
●モーター最高出力:34kW/2500rpm(前)、65kW/7000rpm(後)
●モーター最大トルク:160Nm/0-2500rpm(前)、240Nm/0-3000rpm(後)
●トランスミッション:8速AT
●駆動方式:AWD
●燃料・タンク容量:プレミアム・60L
●WLTCモード燃費:13.7km/L
●タイヤサイズ:235/45R18
●車両価格(税込):759万円(当時)

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