2022年の開幕戦時点で基本的な新規開発が凍結
パワーユニットのレギュレーションに大きな変更はない。2014年からはじまった現在の1.6L V6ターボ+ハイブリッドシステム規定となっており、2022年シーズンも基本的に2021年シーズンのものが使われることになる。
ただそれでも競争の激しいF1では、日々このパワーユニットも進化しており、現在すでに2021年最終戦の仕様とは大きく異なっていると言われる。
そんな状況の中、F1のコスト高騰問題を受けて、2022年の開幕戦時点で基本的な新規開発が凍結(周辺パーツもその後段階的に開発凍結)されることになったのがひとつの大きなポイント。このため各パワーユニットサプライヤーは開幕戦までにパフォーマンスを向上させた「新しい仕様」を確定すべく開発を急いでいる。開幕戦のパワーユニットのパフォーマンスに注目が集まる。
2022年シーズンのパワーユニット規定にもうひとつの注目点がある。新たにバイオエタノールを10%混合した「E10燃料」と呼ばれる新燃料基準が導入されること。ちなみに2021年シーズンはバイオエタノール5.75%混合燃料が使われていた。なお、将来的には持続可能な燃料「eフューエル」が使われることになっている。
このほか、パワーユニットでは燃料供給システムの新たな統一コンポーネンツ(マクラーレン・アプライド・テクノロジーズ製)の導入、コントロールセンサー(セントロニクス製)の高精度化なども行われている。
各パワーユニットの供給チーム
●メルセデス「M 13 Eパフォーマンス」
・メルセデスAMG ペトロナス フォーミュラ1チーム
・マクラーレン F1チーム
・アストンマーティン アラムコ コグニザント F1チーム
・ウィリアムズ レーシング
![画像: 4メルセデス製パワーユニット「 M 13 Eパフォーマンス」は4チームに供給される。](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783018/rc/2022/03/06/2245c1a3759dd696359a6044fd2f132cbf3f5bc7_xlarge.jpg)
4メルセデス製パワーユニット「 M 13 Eパフォーマンス」は4チームに供給される。
●レッドブルパーワトレーンズ「RBPTH001」
・オラクル レッドブル レーシング
・スクーデリア アルファタウリ
![画像: ホンダの技術を受け継ぐレッドブル・パワートレーンズ製パワーユニット「RBPTH001」は、レッドブル レーシングとスクーデリア アルファタウリが使用。](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783018/rc/2022/03/06/8415783bef64c925c9241bd8964bde67fa9e5199_xlarge.jpg)
ホンダの技術を受け継ぐレッドブル・パワートレーンズ製パワーユニット「RBPTH001」は、レッドブル レーシングとスクーデリア アルファタウリが使用。
●フェラーリ「066/7」
・スクーデリア フェラーリ
・アルファロメオ F1チーム オーレイン
・ハース F1チーム
![画像: 大きく進化したと噂されるフェラーリ製パワーユニット「066/7」。スクーデリア フェラーリ、アルファロメオ F1チーム オーレイン、ハース F1チームが搭載。今年こそ、王座奪還を狙う。](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783018/rc/2022/03/06/0e6943a8068264079b16f64226ed6581f609d708_xlarge.jpg)
大きく進化したと噂されるフェラーリ製パワーユニット「066/7」。スクーデリア フェラーリ、アルファロメオ F1チーム オーレイン、ハース F1チームが搭載。今年こそ、王座奪還を狙う。
●ルノー「E-Tech RE22」
・BWT アルピーヌ F1チーム
![画像: アルピーヌA522にはルノー製パワーユニット「E-Tech RE22」が搭載される。](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783018/rc/2022/03/06/b3f960fddcb8dd27d2a3f28b253106ea35097e40_xlarge.jpg)
アルピーヌA522にはルノー製パワーユニット「E-Tech RE22」が搭載される。