日本での公開は2022年4月上旬を予定する
2021年10月、マツダが発表した2022年以降のSUV商品群の拡充計画の中で語られた、「走る歓び」と「環境・安全性能」を大幅に進化させたラージ商品群の投入第1弾が「CX-60」となる。これ以降も2023年までに「CX-70」や「CX-80」、「CX-90」を加えたラージ商品群を投入し、全4車種が出揃うという。
さて、今回発表されたCX-60は「厳しい時代の要求に応える環境・安全性能を備えながら、日常の一般道走行から高速道路を使った長距離ドライブまで、余裕をもって運転を愉しめる2列シートのミッドサイズSUV」をコンセプトに開発された。
デザインテーマは、「魂動(こどう)-SOUL of MOTION」のさらなる進化に挑戦し、自然と調和する日本人の感性を活かしたタフさと緻密さを、その造形を目指したという。
欧州仕様のパワートレーンは、2.5L直列4気筒ガソリンエンジンと電動モーターを組み合わせたマツダ初のプラグインハイブリッドシステム「e-SKYACTIV PHEV」が搭載される。スウェーデン市場ではさらに詳しく報じられており、このパワートレーンはシステム最高出力で327hp(約332ps)を発生し、8速ATと組み合わされる。また満充電の場合、電気モーターだけによって63km走行可能なのだという。
このラージ商品群は後輪駆動をベースに開発されていると、以前から話題になっているのだが、今回発表されたグレードは4WDのみの設定となるようだ。ただし、その機構はあくまで後輪での駆動に重点を置かれた設定となる。一般的な使用状況では前後駆動配分を前10:後90とすることで、スポーティなドライビング特性を実現。悪路や牽引力を必要とする場合には、最大で前50:後50の配分となるように可変するという。
しかも、2021年12月にロードスターへの搭載が話題となった足回りの新技術「キネマティック・ポスチャー・コントロール(KINEMATIC POSTURE CONTROL )」も、CX-60に採用されるというから楽しみだ。
ちなみに、スウェーデンでは「エクスクルーシブライン(Exclusive-line)」や「ほむら(Homura)」、「たくみ(Takumi)」という3つのグレードを設定され、車両価格も49万9500〜53万9400スウェーデンクローナ(約585万〜631万円/2022年3月9日時点)と公開されている。日本市場においてはもっと低い価格帯になると思われるが、こればかりは公式発表を待つしかなさそうだ。
欧州各国での受注は現地ですでに始まっており、北欧を中心とした市場で6月上旬、他の欧州市場で今夏の後半に販売を開始される。これにともない、3月11日より山口県防府市にある防府第2工場で生産が開始される。ちなみに、気になる日本向けモデルのお披露目は、2022年4月上旬に予定されている。期待して待とう。