ヨーロッパ12カ国で最も売れている都市型BEV、いよいよ日本導入
2007年にデビューした従来型のフィアット500(および500C)は、日本においても人気を集め、2010年から連続12年以上にわたり年間4000台以上の販売台数を記録し、2021年はローンチ後13年を経たにもかかわらず約4900台という記録を達成。さらに2022年も第1四半期(1〜3月)で前年同期比+20%の約2700台(アバルト含む)という過去最高の販売台数を記録。日本には累計で6万台近くものフィアット500(および500C)が生息している。
そして、フィアット ブランドの日本正規導入25周年目にあたる2022年、いよいよ500eの導入が発表された。500e(および500eオープン)は、プジョー e-208やシトロエン E-C4などに続いてステランティス ジャパンが日本に導入する5番目と6番目の電気自動車となる。しかも、インド・アジア太平洋地域で初めて日本に導入された。ヨーロッパ以外で日本が3番目の市場となる。500eはすでにヨーロッパ12カ国で最も売れている都市型BEVであり、ドイツでは最も売れている電動車なのだ。
そのスタイリングは従来型を踏襲しており、それはつまり1957年に登場した「ヌォーバ500」と呼ばれる2代目500から継承されたものだ。サイズは従来型より85mm長く、60mm幅広く、15mm高く、わずかにサイズアップされたが、それでも日本の5ナンバー規格に収まるコンパクトなサイズは変わらない。
一見、従来型500のビッグマイナーチェンジに思われるが、96%が新設計されたフルモデルチェンジだ。ボディバリエーションは3ドアハッチバックと、電動開閉式ソフトトップを備えたカブリオレの2タイプ。とくにカブリオレは、現在のところ電気自動車では唯一無二の存在だ。なお、本国には右サイドに観音開きドアを備えた「3+1」というバリエーションもあるが、これは左ハンドル専用のため日本には導入されない。