2022年5月14日(土)、JR大阪駅前のグランフロント大阪 うめきた広場で「EV&SDGsフェア2022 in OSAKA」が開催される。このイベント会場に登場する車両を解説するコーナー、今回はBMWの電気自動車「iX」を紹介していこう。

BMWの電動革命はクルマの未来を示す

「innovation(=革新)」の頭文字のとおり、次世代モビリティを手がけるBMWのサブブランドとしてスタートした「BMW i」から、かつて「i3」と「i8」で我々を驚かせて以降、しばらく新しい車種が登場しなかったが、2021年から2022年にかけて新しいBEVが続々と現れている。中でももっとも「BMW i」のコンセプトを象徴する新たなフラッグシップとして登場したのが「iX」だ。車名に数字がないのはその表れでもある。

インパクトあるデザインのフロントマスクに目を奪われるが、Xモデルにおける最高のプロポーションを実現したとBMWのデザイン部門の統括責任者は述べている。

画像: 全長は4955m、全幅も1965mとサイズはかなり大きいが、高いパフォーマンスにより、走行中は大きさを感じさせない。

全長は4955m、全幅も1965mとサイズはかなり大きいが、高いパフォーマンスにより、走行中は大きさを感じさせない。

i3やi8のようなフルカーボンモノコックではないにせよ、CFRPを多用していることは、ドアやテールゲートを開けるとカーボン地がむき出しになっていることからもわかる。インテリアの雰囲気も既存のBMW車とは一線を画する。インフォテインメント系も刷新され、大きく進化した音声対話機能も、あたかも未来を先取りしたかのようだ。一方で、寒い時期でも温風をあまり使わず電力の消費をが抑えられるよう、シートやステアリングホイールに加えてアームレストや膝まわりなども温めるという、実際に使う人の身になった配慮も見られる。

走り方に合わせて発せられる、まるで映画に出てくる未来の乗り物のような「アイコニックサウンド」には、有名な映画音楽作曲家がかかわっているという。

走りは最大で後輪を3.2度も逆相に操舵する前後輪統合制御機構や、リア寄りの前後重量配分のせいか、大柄で重量級ながらその走りは軽やかに仕上がっている。

76.6kWhのバッテリーに前後合算最高出力240kWのモーターを組み合わせ、航続距離が450kmの「xDrive40」と、111.5kWhのバッテリーと同385kWのモーターで、一充電で650kmも走行可能な「xDrive50」の2タイプが日本に導入されているが、より高性能版の「xDrive M60」も今後登場する。

BMW iX xDrive50 主要諸元

●全長×全幅×全高:4955×1965×1695mm
●ホイールベース:3000mm
●車両重量:2530kg
●モーター最高出力:385kW
●モーター最大トルク:765Nm
●バッテリー総電力量:111.5kWh
●WLTCモード航続距離:650km
●駆動方式:4WD
●タイヤサイズ:255/50R21
●車両価格(税込):1280万円

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