クロスオーバー、セダン、スポーツ、そしてエステートの4バリエーションを同時にお披露目
1955年に初代が誕生したクラウンは、今回のモデルで16代目にあたる。「徳川幕府は15代で終わったように、今度の16代目クラウンは、クラウンの『明治維新』です!」と発表会で豊田章男社長が語ったように、新型クラウンは大きく変わった。クラウンの「革新と挑戦」のDNAを受け継ぎつつ、ユーザーの多様な価値観やライフスタイルに寄り添う、4つのバリエーションを持った新時代のフラッグシップとして刷新された。
今回、セダンとSUVを融合させた「クロスオーバー」、エモーショナルな雰囲気を持ち、運転しやすいパッケージとともにスポーティな走りを楽しめる「スポーツ」、新たなフォーマル表現とともにショーファーニーズにも応える「セダン」、大人の雰囲気で余裕のある走りを持つ機能的なSUV「エステート」の4バリエーションを同時にお披露目。
クロスオーバーは2022年秋に発売予定で、残りの3バリエーションも1年半以内に発売を予定している。しかも、新型クラウンは今後グローバルに約40の国・地域で順次展開していく予定だ。
まずは、クロスオーバーについて紹介していこう。エクステリアは、スタイリッシュなクーペライクシルエットと、力強さを感じさせるリフトアップスタイルを組み合わせ、流麗さとダイナミックさを両立させた、新時代のフラッグシップの姿を表現している。
インテリアでは、ディスプレイや操作スイッチを水平方向に集約したことで、どの席からも直感的に操作ができる機能レイアウトと、インストルメントパネルからドアにかけてひと続きで包み込まれるような造形により、ドライバーは運転に集中でき、パッセンジャーには心地よく移動を楽しめる「全席特等席」を実現した。
クラウン クロスオーバーのパワートレーンは、2.4Lデュアルブーストハイブリッドシステムと、2.5L シリーズパラレルハイブリッドシステムを設定。前者は、2.4L 直4ターボエンジン+eAxle+バイポーラ型ニッケル水素電池を組み合わせたハイブリッドシステム。後者は、2.5L エンジン+モーターの高効率ハイブリッドシステムに、新開発バイポーラ型ニッケル水素電池を搭載する。
新開発のTNGAプラットフォームにより、軽量かつバランスの取れた高剛性ボディと、サスペンションは、フロント:マクファーソンストラット式、リア:新開発マルチリンク式により、クラウンらしいどっしりとした直進安定性と、しなやかな動き、目線のぶれないフラット感と振動の少ない質感の高い乗り心地を追求している。
トヨタのフラッグシップにふさわしく、トヨタセーフティセンスやトヨタチームメイトといった最先端の先進安全・運転支援システムも搭載。
主なグレードと車両価格帯は、クロスオーバー X(2.5L シリーズパラレルハイブリッド)の435万円〜クロスオーバー RS アドバンスド(2.4L デュアルブーストハイブリッド)の640万円となっている。駆動方式は、すべて4WDとなる。
「『世界でイチバン』ではなく、『町のイチバン』を目指す」(豊田社長)という新型クラウン。「クラウンとは何か」を徹底的に見つめ直し、「これからの時代のクラウンらしさ」を追求した結果、作り出された4つの全く新しいクラウン。今後の展開が楽しみだ。