2代目にフルモデルチェンジされたムーヴキャンバスの受注は好調で、発表後約1カ月で月販目標台数(6500台)の約4倍となる約2万60000台に達したという。そんなムーヴキャンバスに試乗する機会を得たので、ファーストインプレッションをお届けしよう。

初めからキープコンセプトだったわけではない

フルモデルチェンジといわれても、パッと見にはビッグマイナーチェンジに思えてしまう新型ムーヴキャンバス。だが、タントをベースにしていた従来型とは異なり、Aピラーの角度は少し寝かされたり、全体的にフォルムはより丸みを帯びるなど、よく見るとけっこう違う。

画像: ストライプス(右)とセオリー(左)。2つの個性で登場した、新型ムーヴキャンバス。

ストライプス(右)とセオリー(左)。2つの個性で登場した、新型ムーヴキャンバス。

新型の発表時にもレポートしたが、今回のフルモデルチェンジにあたっては、さまざまなデザインが提案されたが、「結果的に」キープコンセプトになったという。だが、発売から約6年で38万台以上を販売し、車高をおさえたワゴンにスライドドアという組み合わせで新たなジャンルを切り拓いたスタイルは、必要以上に変えなくて良かったと個人的には思う。

それでも、従来型はユーザーの約9割が女性、しかも3分の1以上が若年層ということで、おとな世代や男性にも乗ってもらおうと新型で設定されたのが、新バリエーションの「セオリー」だ。シックな色合いとメッキパーツの採用で、これならオトーサンやオジサンにも似合いそうだ。もっとも、従来型のイメージを踏襲した「ストライプス」も、イエローやピンクは2トーンとはいえ少し気恥ずかしくなるが、訴求色のブルーやグレーなどとの2トーンなら親子で使うのにはいいかもしれない。

画像: 明るい雰囲気のストライプスのインテリアだが、インパネ上部やAピラー内側はブラックアウトして、視認性を向上している。

明るい雰囲気のストライプスのインテリアだが、インパネ上部やAピラー内側はブラックアウトして、視認性を向上している。

外観の雰囲気はけっこう違って見えるストライプスとセオリーだが、じつはボディパーツやランプ類などはまったく共通だ。それなのにボディカラーとメッキの加飾だけで違った感じに見せているのは、なかなか見事な差別化といえるだろう。

インテリアも共通デザインながら、ストライプスはホワイト基調で明るい雰囲気、セオリーはブラウンとネイビーを組み合わせて落ち着いた雰囲気としている。色以外で唯一の違いは、セオリーのG系はステアリングホイールとシフトノブが本革巻きとなること。この感触はなかなか良く、ストライプスにもオプション設定されているので、装着する人も多いのではないだろうか。

ちなみに、ストライプスとセオリーは同じグレードなら車両価格は同じ。ダイハツ的には、販売比率ではセオリーが2割くらいかと推測しているようだが、半年ほど経過してから実際の動向を当Webモーターマガジンでも紹介してみたい。まずは、実際に乗ってみることにしよう。

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