【試乗】新型ムーヴキャンバスは、オジサンが乗っても似合う？クルマになっていた

ターボ仕様のセオリーは、「らしからぬ」クオリティを獲得

続いて、セオリーのGターボに乗る。ストライプスの明るい室内も悪くないが、セオリーのシックな空間も良い。いずれもクオリティは軽自動車とは思えないほど質感が向上している。本革巻きのステアリングホイールもいい感触だ。

軽自動車の自主規制値である64psを発生するターボエンジンは、やはり全域で走りに余裕を感じさせてくれる。ターボの吸気音は小さくラグも少ないので、リッターカーに乗っているような感覚だ。軽のターボは高速ユーザー向けと思われがちだが、じつは山間部のユーザーからの要望が多いという。今回もちょっとした上り坂などで、ノンターボとの違いを実感させられた。

足まわりのセッティングはノンターボと共通だそうだが、いずれも走りの質感は全体的に向上している。DNGAの効果か、開口部が大きいクルマとは思えないほどボディはしっかりしていた。進化した「置きラクボックス」や「ホッとカップホルダー」、パワースライドドアの「自動ロック／自動オープン」など、快適装備も充実。スマートアシストは全車標準装備で、ターボ車にはACCも装着されるなど安全装備も抜かりなし。

新型ムーヴキャンバスは、若い女性だけでなくオジサンをはじめとしたおとなが乗っても似合うクルマになっていた。前述のように受注台数は早くも目標の4倍に達しているし、これはもう「ヒットの予感」は間違いなさそうだな、と思わせてくれた。（写真：井上雅行）

■ムーヴキャンバス ストライプス G＜セオリー Gターボ＞　主要諸元

●全長×全幅×全高：3395×1475×1655mm
●ホイールベース：2460mm
●車両重量：880kg＜900kg＞
●エンジン：直3 DOHC＜DOHCターボ＞
●総排気量：658cc
●最高出力：38kW（52ps）／6900rpm＜47kW（64ps）／6400rpm＞
●最大トルク：60Nm（6.1kgm）／3600rpm＜100Nm（10.2kgm）／3600rpm＞
●トランスミッション：CVT
●駆動方式：横置きFF
●燃料・タンク容量：レギュラー・30L
●WLTCモード燃費：22.9km／L＜22.4km／L＞
●タイヤサイズ：155／65R14
●車両価格（税込）：167万2000円＜179万3000円＞

ダイハツ 新型ムーヴキャンバス 試乗17