ホンダは1999年のインサイトからハイブリッドシステムを導入、25年以上の知見を持ってるが、それを大いに活用して開発されたのが11世代目シビックに加わったe:HEVである。そしてそれに組み合わされているのは、このシビックから直噴化された2L直4エンジンとなる。(Motor Magazine 2022年9月号より)

13.9の高圧縮比を持つ2L直4直噴エンジンを搭載

この7月にデビュー50年という節目を迎えたホンダシビック。一時は日本向けラインナップから姿を消したものの、復活してからは好調なセールスを続けていて、昨年登場した通算11代目となる新型は、とくに代の若いユーザーから厚く支持されているという。

画像: ガソリン車のパドルシフトに代えて、e:HEVは減速セレクターを採用する。速度計の左はパワーメーターだ。

ガソリン車のパドルシフトに代えて、e:HEVは減速セレクターを採用する。速度計の左はパワーメーターだ。

そんなシビックのラインナップに新たに加わったのがe:HEV。優れた燃費だけでなく、これまでにない走りの楽しさを追求した次世代2モーターハイブリッドシステムを搭載したモデルである。

エンジンは2L直列4気筒直噴ユニットで、これに2基の電気モーター(発電用と走行用)が組み合わされる。通常時の走行は電気モーターのみで行われ、エンジンは発電に徹するが、高速走行時など、その方が効率性が高い場面ではエンジンが直接駆動を行う。

今回大きく変わったのは、そのエンジンである。13.9という高圧縮比、多段・高圧燃料噴射の採用により出力、燃費を向上させ、しかもストイキ領域拡大によりロックアップ走行領域を広げている。また、高剛性クランクシャフトと2次バランサーによる振動抑制、吸遮音構造の採用による心地良いサウンドも魅力だ。

実際に走らせてみると、このエンジンの乾いたサウンドに魅了される。ダイレクトアクセル/リニアシフトコントロールは、右足を踏み込むと瞬時に加速Gを立ち上げるため加速は小気味良く、あえてステップATのようにエンジン回転を上下させるのでリズミカルに走れる。ロックアップ領域の拡大でアクセル応答性も良い。

心地良い走りには音環境の貢献も大きい。通常時にはアクティブノイズコントロールが騒音と逆位相の音を出力してノイズを打ち消し、静粛性を保つ。さらにSPORTモードではアクティブサウンドコントロールが起動。エンジンの原音に回転に同期した次数音をプラスすることで、ますますソソる音
色が奏でられるのである。

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