ホンダeに乗ってみて、一番印象的だったのは走りの爽快感だ。そしてこの軽やかな走行フィーリングは、きれいな景色の中で窓を開けて走ったら、すごく気持ちよさそうだなと、そんな思いを巡らせた。ホンダeで行きたい場所ができたので、ちょっとだけ遠いけれど、行ってみることにした。(Motor Magazine 2022年9月号より)

電気自動車のバッテリーを使って朝食を作ると、どれくらい消費するのか

目的地は私の故郷、青森県八戸市だった。走りたかったのは三陸海岸沿いの道。名勝地の蕪島(かぶしま)から種差海岸へと向かうルートで、晴れた日のドライブでは絶景を味わえる。また直線とほど良いコーナーの組み合わせで、景色も走りも気持ちいいドライブスポットだ。走行音が静かなBEVだから、窓を開けて走れば、波の音やウミネコの鳴き声がよく聞こえた。

ちなみに帰路は充電回数が1回減り、時間も1時間短縮した。これは地形の問題(下り坂が多い?)もあるかもしれないが、往復で乗り手のBEV運転スキルがアップしたからかもしれない。

画像: 長距離ドライブで頻繁に充電したにも関わらず、バッテリー温度が上昇して充電速度が遅くなるようなことはなかった。

長距離ドライブで頻繁に充電したにも関わらず、バッテリー温度が上昇して充電速度が遅くなるようなことはなかった。

そしてもうひとつ試してみたかったのが、ホンダeを使ってのアウトドアである。試乗車のアドバンスにはセンターコンソールにAC100V電源が付いているので、そこから電気をとり、大自然の中で朝食を作ってみたかったのだ。

さっそくクルマを乗り入れることができるキャンプ場を探し、タープやイス、テーブルとホットプレートなどの調理器具、そしてホンダeと一緒に借りていた蓄電器リベイドE500も搭載し、準備万端でキャンプ場へ向かった。

ところで、なぜBEVでアウトドア? と思うかもしれないが、昨今、エンジン音などの騒音トラブルが原因で車中泊禁止の場所が増えているのだ。その点、BEVであれば電源をとっていても、エアコンを使っていても至って静か。だからキャンプなどのアウトドアに向いている気がしたのだ。

問題は電気を使ってどれだけバッテリーが減るかということだ。今回は2名分の朝食(目玉焼きとベーコン、トースト)をホットプレートで作り、ケトルでお湯を沸かしてコーヒーを淹れただけだったが、これではバッテリーは1%しか減っていなかった。

このようにホンダeを思いっきり満喫して1カ月を終えた。そこで改めて感じたのは、当たり前だが、どこをとっても良く考えられて作られているなということだ。スポーツカーのようなコーナリング性能や気持ちのいい加速感が味わえて、それでいて居心地の良いリビング感覚のインテリアと使い勝手の良さも兼ね備えている。

航続距離を除けばこれ1台で十分に満足できるし、当初は495万円という価格が気になっていたが、終えてみれば、それ以上の価値があるホンダスピリットが詰まった面白いクルマだと実感。自宅への充電器導入を真剣に考えたくなった。

画像: ホンダeの電気でホットプレートとケトルを稼働し、卵やベーコン、パンを焼いて朝食を作った。

ホンダeの電気でホットプレートとケトルを稼働し、卵やベーコン、パンを焼いて朝食を作った。

ホンダ Honda eアドバンス 主要諸元

●全長×全幅×全高:3895×1750×1510mm
●ホイールベース:2530mm
●車両重量:1540kg
●モーター:交流同期電動機
●モーター最高出力:113kW(154ps)/3497-10000rpm
●モーター最大トルク:315Nm/0-2000rpm
●バッテリー総電力量:35.5kWh
●WLTCモード航続距離:259km
●駆動方式:RWD
●タイヤサイズ:前205/45R17、後225/45R17
●車両価格(税込):495万円

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