2022年7月1日、シトロエンC3エアクロスSUVにクリーンディーゼル搭載モデルが設定された。今回、取材の機材車として2日間で約400kmを走ることができたので、その印象を紹介しておこう。

意外と下のギアで引っぱるATだが燃費は良い

画像: 1.5L 直4のディーゼルターボエンジンは最高出力こそ120psだが300Nmの最大トルクを1750rpmで発生する。

1.5L 直4のディーゼルターボエンジンは最高出力こそ120psだが300Nmの最大トルクを1750rpmで発生する。

アイドリングや低速時にはディーゼル独特の音が車内でも感じられるが、市街地走行レベルになれば気にならない。トランスミッションはガソリン車と同じ6速ATだが、意外と下のギアで引っぱるタイプだ。街中では3〜4速で走っている。高速走行でも、80〜90km/hくらいだと6速まで入らず5速でクルーズする。100km/h走行時のエンジン回転数は、6速で1700rpmくらい。どうやら1500rpm以下ではシフトアップしないようだ。

だが、そのぶんトルクのある低速域でエンジンが稼働しているから加速も余裕があり、高速クルーズも快適。街中でもガソリン車ほどキビキビではないが、小気味良く走ってくれる。今回はオンロードのみの試乗だったが、グリップコントロールというトラクションコントロールやヒルディセントコントロールも備えているから、FWDとはいえ多少のラフロードなら問題なく、またスタッドレスタイヤを装着すればシティユース中心で週末にウインターリゾートへ、なんて使い方が似合いそうだ。

安全&快適装備も充実していて、インターフェースも扱いやすいのだが、ひとつだけ残念だったのは、クルーズコントロールがアダプティブでなかったこと。日本の高速道路(とくに首都圏)では、周囲のクルマの流れに合わせなければ走れないから、やはりただのクルーズコントロールを使うのは難しい。

画像: 快適性とホールド性を高次元で両立させたアドバンストコンフォートシートは、長時間のドライブでも疲れにくい。

快適性とホールド性を高次元で両立させたアドバンストコンフォートシートは、長時間のドライブでも疲れにくい。

今回、2日間で約400kmを走行して、平均燃費計の数値は21.2km/Lを記録した。高速クルーズが8割くらいだったとはいえ、真夏の走行なのでエアコンは入れっぱなし、もちろんエコランなどはせずに流れに乗って走り、しかも行楽渋滞にハマったこともあったけれど外気温が高いためアイドリングストップはほとんど作動しない、・・・なんて条件でWLTCモードとほぼ同じ燃費を達成したのは、たいしたもの。市街地走行時でも瞬間燃費計は15〜18km/Lくらいを表示していたから、街乗り中心でも実燃費は悪くなさそうだ。

全長は4.2m足らずのコンパクトなボディながら、リアシートやラゲッジスペースも十分広く、ディーゼルエンジン搭載で走行性能や快適性も向上。2022年8月1日に車両価格が引き上げられて、ガソリン車との車両価格差は約16万円となった。だが長距離移動の多いユーザーなら、燃料代などランニングコストでその差はある程度は補える。

入門用輸入車として、またコンパクトSUVとしても最適な1台といえるC3エアクロス。その購入を検討しているけれどパワートレーンのチョイスに悩んでいるという人は、まずは試乗して比べてみることをオススメしたい。(写真:Webモーターマガジン編集部、ほか)

画像: ボディカラーはカーキグレー。ウインドー部のブラックとバイトーンのホワイトルーフが高さを感じさせない躍動感を演出する。

ボディカラーはカーキグレー。ウインドー部のブラックとバイトーンのホワイトルーフが高さを感じさせない躍動感を演出する。

■シトロエン C3エアクロスSUV シャインパック ブルーHDi 主要諸元

●全長×全幅×全高:4160×1765×1630mm
●ホイールベース:2605mm
●車両重量:1380kg
●エンジン:直4 DOHCディーゼルターボ
●総排気量:1498cc
●最高出力:88kW(120ps)/3750rpm
●最大トルク:300Nm(30.6kgm)/1750rpm
●トランスミッション:6速AT
●駆動方式:横置きFF
●燃料・タンク容量:軽油・45L
●WLTCモード燃費:21.3km/L
●タイヤサイズ:215/50R17
●車両価格(税込):363万9000円

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