乗用車では新しいBEVと燃料電池車で2021年に再びジャパンマーケットに上陸。呼び方もかつての「ヒュンダイ」から「ヒョンデ」に刷新、新規ユーザー層の獲得を狙っている。(Motor Magazine2022年9月号より)
電動化だけでなく充電器のインフラ整備にも注力
今回「ヒョンデメディアツアー2022」で実際に韓国を訪れた。こちらでは、25年までにカーボンニュートラルの実現を目指しており、ヒョンデが電動化に力を入れていることを実感した。
実は21年の段階で、韓国に急速充電器はなかったそうだ。インフラがなければ電動化は進まない。そのためヒョンデは、キャノピー付きDC800V充電システム、順番待ち予約/スマホアプリ支払い可能という便利な「イーピット(E-pit)を、高速道路のSAや都心など26カ所に130基設置。なお800V急速充電システムはマスブランドではヒョンデが初だ。
釜山モーターショーでプレミアとなったのは4ドアクーペのアイオニック6。バッテリー容量77.4kWhで航続距離は610km(WLTPモード)以上という。
さらに興味深いのは、同日夜にローンチされた「N」。AMGやMなどに匹敵するハイパフォーマンスモデルのサブブランドだ。コンセプトは「コーナーラジカル」「エブリデイスポーツカー」「レーストラックケーパビリティ」の3本柱で、ここで開発中のBEVと燃料電池車を披露。23年に「アイオニック5N」が発売予定という。
韓国では、インフラからBEVまで電動化を推し進めているヒョンデ。日本での認知度はまだ低いが、今後も注目したいブランドだ。