ミウラからカウンタックへ、そしてディアブロへと引き継がれたランボルギーニのV12エンジンをミッドシップ搭載するフラッグシップの系譜は、ムルシエラゴへと引き継がれた。その10年にわたるヒストリーを振りかえってみよう。

V12エンジンはアヴェンタドールへ、そして次はPHEVに

ムルシエラゴは、モータースポーツのシーンでも活躍した。GT世界選手権や全日本GT選手権の規格を満たすべく、2004年に「R-GT」が開発されてサーキットデビューを果たす。ほぼすべてにカーボンファイバーを採用して大幅に軽量化され、タイヤ径とブレーキサイズを拡大した後輪駆動モデルで、9台が製造された。

他のランボルギーニ車同様、ムルシエラゴには限定モデルも生産されている。2003年にはランボルギーニ社40周年を記念した50台限定の「40th アニバーサリー エディション」、2006年にはヴェルサーチとのコラボレーション モデルも登場。LP670-4 SVには中国限定の「チャイナ リミテッド エディション」が10台生産されている。

2002年2月、イタリア ナルドのテストコースでムルシエラゴは量産車の世界最高速度の記録更新を目指す。テストドライバーは、現在のランボルギーニ スクアドラ コルセ(レーシングチーム)の責任者であるジョルジオ・サンナ。給油のためのピットストップ時に予定外のタイヤ交換があったにもかかわらず、1時間で305.048kmを走行し、最速ラップの平均速度は325.98km/hに到達。同時に、100kmと100マイルの記録更新にも成功した。

ムルシエラゴは、2010年に生産を終了し、その座をアヴェンタドールに譲る。全シリーズ合計の生産台数は、4099台。そしてランボルギーニ最後の「ピュア」V12内燃エンジンは、アヴェンタドール ウルティマエとともに2022年内に生産を終了する予定だ。2023年に登場するというアヴェンタドールの後継モデルに、プラグインハイブリッドシステムを組み合わせたV12エンジンが搭載される。

画像: 最後の「ピュア」V12内燃エンジンを搭載したアヴェンタドール ウルティマエ(左)とムルシエラゴ LP640-4。

最後の「ピュア」V12内燃エンジンを搭載したアヴェンタドール ウルティマエ(左)とムルシエラゴ LP640-4。

■ランボルギーニ ムルシエラゴ(初期型) 主要諸元

●全長×全幅×全高:4580×2045×1135mm
●ホイールベース:2665mm
●重量:1650kg
●エンジン種類:60度V12 DOHC
●排気量:6192cc
●最高出力:580ps/7500rpm
●最大トルク:650Nm/5400rpm
●駆動方式:縦置きミッドシップ4WD
●トランスミッション:6速MT(6速セミATもあり)
●タイヤサイズ:前245/35ZR18、後335/30ZR18

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