4ナンバーっぽくないエクステリアもイイ感じ
スペーシアBASEのプロフィールに関しては、既に当Webモーターマガジンでも紹介しているから、ご存じの読者諸氏も多いだろう。仕事にも遊びにも使えるパーソナルユースなクルマとして、文字どおりスペーシアを「ベース」にリアシートから後ろのインテリアを使い勝手の高いスペースとした4ナンバーのスーパーハイト系モデルだ。
エクステリアはスペーシアカスタムがベースだが、フロントグリルやミラー、ドアノブ、リアガーニッシュをはじめ、ランプ類やルーフレール、そしてアルミホイールまでブラックアウトしており、個人的には光りモノの多いスペーシアカスタムよりは気に入った。しかも、4ナンバー=商用車(正しくは貨物車)=ビジネスライクで質素、といったイメージを見事に払拭しており、けっこういい雰囲気を醸し出している。
運転席に着いてインパネまわりを眺めると、ステアリングやシフトノブが革巻きではないとか装備に多少の違いはあるけれど、スペーシアカスタムと大きくは変わらない。試乗車は唯一のメーカーオプションである全方位モニター用カメラパッケージとカーナビも装着されていたし、オートエアコンや前席シートヒーターは標準装備。
安全装備もスズキセーフティサポートを標準で装着し、ACC(アダプティブ クルーズコントロール)や車線逸脱警報機能も備わっている。また、クオーターパネルで覆われた特徴的なリアピラー部は、斜め後方視界の妨げになるのでは、とも思ったが、実際に運転してみるとほとんど気にならなかった。
そしてスペーシアBASE最大のウリであるマルチボード。今回の試乗では実際に使用してみる機会はなかったのだが、撮影のためにさまざまにアレンジしてみた。ボードはさほど重くないのでアレンジはひとりでも可能。モバイルオフィスのデスクや移動販売用の棚としても十分な広さだ。下段モードにしてフロントシートを倒せば車中泊も可能な広さになるが、フロントシートは平らではないから、オプションのクッションを敷くと快適に過ごせそうだ。