2019年に登場したBMWの旗艦SUV、X7がフェイスリフトを受けた。BMWの定義ではLCI(ライフ サイクル インパルス)であるが、結論から言えば、今回の内容はフルモデルチェンジと言えるのではないか、と思えるほど大きな進化を見せていた。(Motor Magazine2022年11月号より)

マニューバーアシストなど様々なサポートを体験

オプションの22インチタイヤにもかかわらず可変エアサスペンションの乗り心地はやや荒れた路面に遭遇しても快適だ。一方、法定速度の55 マイル(約88km/h)の狭いカントリーロードでのすれ違いでも正確なステアリングと見切りの良いボディのおかげでスムーズなドライブができた。

画像: ふたつのモニターからなるカーブドディスプレイは新世代BMWの証。黒を基調としカーボンが映えるインテリア。

ふたつのモニターからなるカーブドディスプレイは新世代BMWの証。黒を基調としカーボンが映えるインテリア。

テストの後半は工場の一角にあるクローズドコースで搭載されているドライバーズアシストを実証した。マニューバーアシストは駐車場など狭い通路を走って自分のスペースまでのルートを記憶して何度でも自動(手放し)で駐車させることができるもの。

そしてリバースアシストは狭い路地や駐車場で行き止まりになった場合、リバースギアをセレクトするだけで自動でスタート地点まで戻ることができる。この2つのアシストシステムは巨体を気にすることなく狭い駐車場などで活躍するだろう。

BMWのADASポリシーはまだ法的制約の多いレベル33の自動運転を進めるよりも現在可能な範囲内のシステムで日常の面倒な運転をサポートしようとする方向に進んでいるようだ。

おそらくICEを搭載した最後のフルサイズSUVとなる新型X7。アメリカ工場ではすでに生産が開始され、米国および欧州では発売も始まっているが、日本での発売時期や価格は現時点では発表されていない。(文:木村好宏/写真:BMW AG)

BMW X7 M60i xDrive主要諸元

●全長×全幅×全高:5181×2000×1835mm
●ホイールベース:3105mm
●車両重量:2875kg(EU準拠)
●エンジン:V8DOHCツインターボ+モーター
●総排気量:4395cc
●最高出力:390kW(530ps)/5500-6000rpm
●最大トルク:750Nm/1800-4600rpm
●モーター最高出力:9kW(12ps)
●モーター最大トルク:200Nm
●トランスミッション:8速AT
●駆動方式:4WD
●燃料・タンク容量:プレミアム ・83L
●WLTPモード燃費:7.7-8.2km/L
●タイヤサイズ:285/45R21

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