人気車である「SUBARU XV」の後継車となる「クロストレック」がワールドプレミアされた。さらなる進化を遂げたスバルグローバルプラットフォーム(SGP)や改良版アイサイトなど、次代のスバルを担う最新技術を積極的に採用。一新されたのは車名だけにとどまらない。(Motor Magazine 2022年11月号より)

新世代スバル第1号車という重要な節目のモデル

2014年5月に発表された中期経営ビジョン「際立とう2020」で、スバルは次世代商品の目指す姿とそれを実現するための技術群のアウトラインを公にした。次世代プラットフォーム「スバルグローバルプラットフォーム(SGP)」による動的質感や安全性能の向上、駆動システムの電動化をはじめとする環境負荷への対応、さらにアイサイトの進化等など、これから歩むロードマップを明らかにしたのだ。

画像: ボディ上部は後ろに行くに従って絞り込んでスタイリッシュに、一方、前後フェンダーは膨らみをもたせることで大地への踏ん張り感を演出。実に絶妙なボディシェイプだ。

ボディ上部は後ろに行くに従って絞り込んでスタイリッシュに、一方、前後フェンダーは膨らみをもたせることで大地への踏ん張り感を演出。実に絶妙なボディシェイプだ。

その第1弾として2016年に登場したのが現行インプレッサ(G4/スポーツ)であり、翌17年に発売されたのがスバルXVである。以来、間断なく投入された新世代スバル車は、2021年11月に発表されたWRX S4をもってすべてのラインナップの世代交代を果たした。

そんなスバルの次の一手、つまり2巡目に入る次世代車のトップバッターとして2022年9月15日にワールドプレミアされたのが、スバルXV改め「新型クロストレック」である。ご存じの方も多いかもしれないが、「クロストレック」はいままで海外仕様のXVに用いられていた車名だ。新型に切り替わるにあたり、グローバルモデルに相応しく日本国内でも「クロストレック」として展開されることになった。

公開されたプロトタイプは、事前に流れていた大型化の噂とは異なり、ほぼXVVと同じサイズ。厳密にいえば、全長は5㎜ 短く、全高は30mm 高い。スペック上はXVとの差はわずかなのだが、全体の印象はより精悍でダイナミックだ。

厚みを感じさせるボンネットフードの造形や、キャビンを絞り込んで張り出しを強調した前後フェンダー、ボディラインと一体化したクラッディングなど、やや前傾したスタンスも相まって、一見すると大きくなったように見えるし、いかにも走りも良さそうだ。

高機能カメラを備えた第四世代アイサイトを採用

キャビン上部を絞り込んだデザインを採用しているので、車室の前後左右の寸法はわずかに短縮されている。にもかかわらず、XV同様のゆとりある室内空間を実現したのも新型クロストレックの美点といえよう。

画像: インパネはスバルの安全思想に則った設計で、操作系と視認系が分けられており運転中のとっさの操作もしやすくした。メーターは液晶画面とアナログで構成。

インパネはスバルの安全思想に則った設計で、操作系と視認系が分けられており運転中のとっさの操作もしやすくした。メーターは液晶画面とアナログで構成。

インパネには、各素材の風合いを生かしたマルチマテリアルの多層構造を採用。シンプルでありながら実用性や視界を犠牲にすることなく、すべてのパッセンジャーが居心地良く移動できる空間が実現されている。内装トリムは、上級グレードがシルバーステッチのファブリック、標準グレードがシルバーステッチのトリコット。メーカーオプションで本革シートも選択可能だ。

安全性や利便性も進化した。従来型の2倍の画角を確保したステレオカメラによる第四世代のアイサイトには、新たに低速走行時に二輪車や歩行者を認識する広角単眼カメラを国内スバル車で初めて採用。これによりプリクラッシュブレーキで対応できるシチュエーションを拡大し、アイサイトとして最高の性能を発揮する。

また、ポジションランプやターンランプを含めフルLED化されたヘッドランプユニットに加え、スバル車初採用となるLEDコーナリングランプも採用して夜間の視認性も高めた。さらに一部グレードには、最新版の11.6インチセンターディスプレイを搭載。4つのカメラ映像を合成して車両の周囲360度を鮮明に映し出す3DDビュー/トップビューも採用される。

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