箱根を舞台に、新型クラウン初号機「クロスオーバー」の公道試乗会が実施された。なぜクロスオーバー化?どうして4WDのみ?2種類もハイブリッドが必要なの??といった、16代目を巡る謎は、数多い。しかし実際に乗ってみたらすべてがしっかり解決、まるっと納得することができた。

素直にドライバビリティの進化を誇りたくなる、完成度の高さ

実際にモードを切り替えながら変化を試してみると、ECOではさすがに平和すぎてワインディングはあまり楽しめない。対照的にNORMALなら、日常的なドライブでは余りあるほど走りは活発だ。したがってSPORT以上は言わずもがな、である。

画像: 2022年10月時点での受注状況を見ると、2.4Lデュアルブーストハイブリッドは販売台数全体のおよそ3割とのこと。印象的には、2.5Lのシリーズパラレルハイブリッドモデルが意外に売れているようだ。WLTCモード燃費が非常に優れていること、使用燃料がレギュラーであることなどメリットは確かに多い。

2022年10月時点での受注状況を見ると、2.4Lデュアルブーストハイブリッドは販売台数全体のおよそ3割とのこと。印象的には、2.5Lのシリーズパラレルハイブリッドモデルが意外に売れているようだ。WLTCモード燃費が非常に優れていること、使用燃料がレギュラーであることなどメリットは確かに多い。

もともと新型クラウンのDirect Shift-6ATは、トルコンの代わりにWet Start Clutchを採用し、ギアの各段のカバー率をおよそ15%改善している。モーターのアシストによって、トルク変動を抑え「キープ」気味に走らせるセッティングだ。おかげでダウンシフトの頻度は減り、変速時の回転ロスを回避できる=ダイレクト感へとつながっていく。

ちょっと興味深いのは「SPORT」と「SPORT+」の違いだ。絶対的な速さは正直、公道でその差を体感することは難しい。だが安定方向の制御が明確に入って来る「+」は、いいペースでワインディングを流している時にも、より挙動が安定しているように感じられた。逆にドライビングに自信がある人なら、余計な制御が入らない「SPORT」の方がお好みかもしれない。

短時間、限られたシチュエーションでのテストドライブではあったが、新型クラウンは今、もっとも注目度が高いクロスオーバースタイルの最新モデルとして、さまざまな面で秀でていることを実感した。

現代のプレステージに求められている「理想形」を備えたモデルとして、従来のクラウンユーザーからもきっと、受け入れてもらえることだろう。(写真 井上雅行/神原 久)

■トヨタ クラウン クロスオーバーG アドバンスド・レザーパッケージ 主要諸元

●全長×全幅×全高:4930×1840×1540mm
●ホイールベース:2850mm
●車両重量:1790kg
●エンジン:直4 DOHC+モーター×2
●総排気量:2487cc
●最高出力:137kW(186ps)/6000rpm
●最大トルク:221Nm(22.5kgm)/3600−5200rpm
●モーター最高出力:88kW(119.6ps)+40kW(54.4ps)
●モーター最大トルク:202Nm(20.6kgm)+121Nm(12.3kgm)
●トランスミッション:電気式無段変速機
●駆動方式:フロント横置き4WD
●燃料・タンク容量:レギュラー・55L
●WLTCモード燃費:22.4km/L
●タイヤサイズ:225/45R21
●車両価格(税込):570万円

■トヨタ クラウン クロスオーバー RS アドバンスド 主要諸元

●全長×全幅×全高:4930×1840×1540mm
●ホイールベース:2850mm
●車両重量:1920kg
●エンジン:直4 DOHCターボ+モーター×2
●総排気量:2393cc
●最高出力:200kW(272ps)/6000rpm
●最大トルク:460Nm(46.9kgm)/2000−3000rpm
●モーター最高出力:61kW(82.9ps)+59kW(80.2ps)
●モーター最大トルク:292Nm(29.8kgm)+169Nm(17.2kgm)
●トランスミッション:6速AT
●駆動方式:フロント横置き4WD
●燃料・タンク容量:プレミアム・55L
●WLTCモード燃費:15.7km/L
●タイヤサイズ:225/45R21
●車両価格(税込):640万円

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