日常も非日常もアクティブに楽しむライフスタイルを提供してくれるクルマ、クロストレックがデビューした。キーワードは「FUN」。眺めていても、運転しても「愉しさ」を感じ、さらにスバルの誇る先進安全性能も備えている。（Motor Magazine2022年12月号より）
よりリニア感が増したe-BOXERの走り味
さまざまな路面のバリエーションが揃うクローズドコースでの試乗を終え、都内へ戻る箱根のワインディングロードを走りながら、スバル クロストレックのことを考えていた。
AWDとFFとも2L直噴エンジン+e-BOXERにリニアトロニックを組み合わせる。
クルマから体温を感じるようなファーストコンタクトは、全体的なデザインも含め、ほどよく自然を匂わせる一方で、従来のXVより街との距離感が近づいたような印象を抱いた。傾斜を強めたルーフライン、大地をしっかりと摑んでいるように感じられるタイヤの配置、進化したインフォテインメントシステム、e−BOXERの洗練とハンドリングや快適性の質の向上がモデル全体にしなやかさと軽やかさを生み、それがとてもいい塩梅だと感じられたのだ。
モデルラインナップは、標準グレード／上級グレードの2タイプがあり、パワートレーンはいずれも2L直噴エンジンにモーター（e-BOXER）︶が組み合わされる。駆動方式は今回、AWDに加えFFが加わった点も新しい。
マイルドハイブリッド式のe-BOXERは、モーターアシストの存在感を感じさせずアクセルペダル操作に対しリニアな走行に磨きがかかっていた。XVでも低速域ではモーター走行が可能だったが、クロストレックはリニアトロニックの静粛性や燃費性能を向上させ、さらにエンジンマウントを高剛性化することで音や振動を大幅に軽減、走りのみならず快適性の質の洗練ぶりがうかがえる。
またレヴォーグから使われているボディのフルインナーフレーム構造は、クロストレックにも採用され、ボディ剛性の向上とともに、街中の快適な乗りやすさ走りやすさにもプラス効果をもたらせた。
