慣れるのに時間はかからなかった、電気自動車の充電生活
これまで31回の充電を行い、そのうち急速充電器に接続したのは12回だった。急速充電器は便利だが、接続しようとした設備が自車に対応しているかどうかパッと見ただけで判別できなかったりする。今回はこうした「充電」について書いていこうと思う。ただ、ここでの話は気温の低い冬季での事情であり、暖かくなってくれば状況も少し変わるかもしれない。
フロア下に搭載するリチウムイオン電池の容量は50kWhで、普通充電とCHAdeMO(チャデモ)規格の急速充電に対応する。
普段から定期的に充電しているのは編集部にある200V普通充電器で、駐車場さえ空いていれば付属の充電ケーブルをソケットに差している。ただ、意外にも仕事中に100%まで充電できていることは少なく、80〜90%台で帰宅の途につくことが多いのだ。
というのも、バッテリーの過充電を防止するため、残量が80%を超えると充電スピードを抑えるよう制御されるからである。急速充電しているときだけの保護システムかと思っていたが、普通充電でも機能しているようだ。
急速充電器との「相性」にも注意が必要だ
過去の記録、メーターに表示される「充電完了までの時間」を見返してみると、85%のときに3時間30分、97%で1時間10分、60%で11時間30分かかるとの表示だった。長距離移動して8%まで減ったときなどは、満充電まで16時間かかると計算されていた。
こんなときに頼りになるのが急速充電器の存在だ。高速道路のPA/SAや自動車ディーラーだけでなく、大型ショッピングモールや、最近ではコンビニの駐車場への設置も増えたことで24時間いつでも駆け込み、腹ごなしも兼ねて電欠の危機を回避できる。
国内にあるCHAdeMO規格急速充電器の出力はおおむね20〜50kWで、この範囲であればDS3 Eテンスは対応している。規定の30分間で充電できる電力量は外気温やバッテリー残量などの条件によって異なるが、これまでの記録を平均すると50kW充電器で34%(17kWh)、40kW充電器で28%(14kWh)、20kW充電器で15%(7.5kWh)だった。
こうした充電器の種類はスマートフォンのアプリ、充電スポット検索で確認できる。残量や次の充電ポイントまでの距離などと相談しながらルートを模索するのは思ったより楽しかったりする。
ちなみに2020年末、首都高速湾岸線 大黒PAで急速充電器6台の運用が始まった。ただし、その出力は90kW。DS3 Eテンスが対応していないことを承知の上で接続してみると・・・充電はできる。ただ、その速度は遅く30分で6kWh。充電器の出力確認の重要性を思い知った出来事だった。
第3回/2022年1月20日〜2月17日(3カ月目)のデータ
・オドメーター:3448km
・当月の走行距離:915km
・充電量:約202.0kWh(充電メーター換算値)
・電費:約4.53km/kWh
・充電回数:8回(内、200V普通充電を5回/急速充電を3回)
■DS3 クロスバック Eテンス 主要諸元
●全長×全幅×全高:4120×1790×1550mm
●ホイールベース:2560mm
●車両重量:1580kg
●モーター:交流同期電動機 ZK01型
●最高出力:100kW(136ps)/5500rpm
●最大トルク:260Nm/300-3674rpm
●バッテリー総電力量:50kWh
●JC08モード航続距離:398km
●0→100km/h加速:8.7秒
●最高速度:150km/h
●駆動方式:FWD
●タイヤサイズ:215/55R18
●車両価格:559万3000円(2022年12月現在)