「10年ひと昔」とはよく言うが、およそ10年前のクルマは環境や安全を重視する傾向が強まっていた。そんな時代のニューモデル試乗記を当時の記事と写真で紹介していこう。今回は、三菱 ミニキャブ-MiEV だ。

三菱 ミニキャブ-MiEV(2011年:車種追加)

画像: 試乗車は10.5kWhだが、16.0kWhも外観はほとんど変わらない。車両価格は297万1000円となる。

試乗車は10.5kWhだが、16.0kWhも外観はほとんど変わらない。車両価格は297万1000円となる。

i-MiEVに続く三菱の電気自動車第2弾、ミニキャブ-MiEVは2011年4月に予約受付が開始され、11月までには約1300台もオーダーが入ったという。政府補助金を利用すれば170万円から手に入る、この電気自動車の商用車をさっそく試してみることにした。

ラインナップは、JC08モード一充電走行距離が100kmの「CD10.5kWh」と同150kmの「CD16.0kWh」の、総電力量が異なる2種類の駆動用バッテリーが設定されている。モーター出力はどちらも同じで、最高出力は30kW(41ps)、最大トルクは196Nm(20.0kgm)を発生する。モーターの特性は、商用車としての使用を想定して、乗用車のi-MiEVより低速域を重視したセッティングになっている。ボディは標準ルーフとハイルーフがある。

Dレンジに入れてスタートする。スーッと出る感覚は他のEVと同じだ。そのままアクセルを踏み込んでいけば加速は十分以上で、かなり速い。軽商用車の走りとは思えない。もちろん高速道路でも流れに乗って走ることができる。車両重量はガソリン車より約200kg重くなっているが、むしろそれが功を奏して高速でも安定感のある走りっぷりを見せてくれる。

コーナリング時も比較的どっしりとした印象だ。足まわりは強化してあるようだ。ただ、高速走行時はインバータの発する「キ〜ン」という高周波音が気になるのだが、まあこれはご愛敬か。

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