EDRデータを活用した事故状況の解析を行う「CDRアナリスト」の存在は、損保業界や法曹の現場を中心に、少しずつ注目度が高まりつつある。同時に、自動車をめぐるさまざまな変革に合わせたバージョンアップも着々と進められているようだ。ビジネスとしての面白さはまさに「これから」と言えるかもしれない。

BCSを中心とする地域密着型カーライフサポートの構築も提案

そして今回、BCS全国会議では新たに、モジュール3の更新トレーニングが発表された。普及と進化が加速するADASや自動運転機能に付属する新世代EDRに対応したプログラムを追加するとともに、サポートブランドの拡大、情報更新といった知識を深めるメニューを展開していくことになる。

画像: CDR、ADASエーミングは、自動車整備だけでなくセールス、オーナーシップ、損害保険といったさまざまなカテゴリーの業態に、変化を及ぼす可能性を秘めている。それらをIoTクラウドによってつなぐことで、企業同士の垣根を超えた統合的なビジネスソリューション(ビジネスエコシステム)が確立されることになる。

CDR、ADASエーミングは、自動車整備だけでなくセールス、オーナーシップ、損害保険といったさまざまなカテゴリーの業態に、変化を及ぼす可能性を秘めている。それらをIoTクラウドによってつなぐことで、企業同士の垣根を超えた統合的なビジネスソリューション(ビジネスエコシステム)が確立されることになる。

詳細については今後、正式なメニューが発表されるが、ポルシェやテスラのサポートが拡大されれば朗報といえる。

とくにテスラは都市部を中心にその姿を見かける機会が増えている。BEVであるとともに最先端の運転サポート技術が搭載された「次世代モータリゼーション」のイメージリーダー的存在であるだけに、事故原因の分析・究明に対応した体制を整えることは、ユーザーの安心感を確実に高めてくれるはずだ。

ADAS EDRや自動運転用EDRに関しては、レクサス、トヨタブランドのシステム更新に合わせたメニューも用意されている。ほかにも国産車のブランドが複数、新規に追加される予定だというから、これからのCDRアナリストのビジネス展開には不可欠な知識を得ることができるだろう。

CDRアナリストの活動サポートについては同時に、ビジネス設計や認定制度について、実績に応じたトレーニングフィーの割引制度を設けることも決定。サブスクリプション制のEDRレポート情報検索・提供システムといった新サポートもスタートさせて、CDR関連ビジネスの効率的かつ有効な活用をさらに進めていくことが提案された。

将来に向けた事業展開の可能性を強く感じさせてくれたのは、「BCSを中心とした地域型ビジネスエコシステム」構築の提案だろう。認定制度とともに実績のデータやノウハウを共有できるバックグラウンド「IoTクラウド」を整備することで、新しいビジネススタイルを効率的に組み立てる道筋が見えてくるように思えた。

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